
Office 365だけじゃない! Windows 10 Mobile対応アプリ「seap for Windows」
Office 365だけじゃない
「Windows 10 Mobileを提案する際の有力アプリケーションは、Office 365だけではありません」??。Windows 10向けビジネスアプリケーション「seap for Windows powered by Any3」(以下、seap for Windows)を提供しているジェナの執行役員 関西営業所 所長 佐々木信吾氏は、Windows 10 Mobile市場のビジネスチャンスについてこう訴える。
同社が提供するseap for Windowsは、スマートデバイスの法人利用でニーズの高い三つのアプリケーションをテンプレート化して、ユーザー専用アプリケーションを簡単に作成・利用可能にする。ジェナはこのseap for Windowsを昨年3月にWindows 10 Mobileに対応させた。もちろんContinuumも利用できる。
「そもそも当社は、スマートデバイス向けの業務アプリケーションの受託開発を他社に先駆けて行い、これまでに600案件以上のアプリケーションを開発してきました。その中で依頼されるアプリケーションの上位が、『カタログ』『ラーニング』「アンケート』です。企業におけるスマートデバイスの活用用途がわかる結果です。そこで、それらのテンプレートを作成し、サービス化したのがseapになります。Windows版に先んじてiOS版のseapもリリースしていますが、こちらはすでに5万台以上の導入実績があり、多くのお客さまに利用していただいています」
ジェナがWindows 10 Mobile版をいち早く開発したのは、ユニバーサルWindowsプラットフォームのコンセプトのもと、統一環境化で同様の使い勝手を実現するアプリケーションを提供できるようになるからだ。「Windows 10 Mobileで利用できるContinuumを使えば、社外での活用の幅もさらに広がります」と佐々木氏は話す。
働き方を改革するという観点では、そもそも金融機関がスマートフォンを導入して業務を開始したのが業界に対して大きなインパクトを与えたと佐々木氏は分析する。「ノートPCは持ち出しを制限している企業が少なくありませんが、スマートフォンはそうした制限を受けることがありません」(佐々木氏) そのため、スマートフォンの活用を契機とした働き方改革提案は極めて有効になる。
「まずは既存顧客に対して、AutoCAD モバイル アプリとWindows 10 Mobile搭載スマホの提案が有効です」
オートデスク 技術営業本部
建設ソリューション クラウドスペシャリスト
大浦 誠 氏
アプリを使ってファイル共有やeラーニング
それでは、Windows 10 Mobileに対応したseap for Windowsでは実際に何ができるのか。先述したとおり、seap for Windowsはカタログ「seap Catalog」、ラーニング「seap Learning」、アンケート「seap Enquete」の三つのアプリケーションで構成されている。各アプリケーションの概要は次のようになっている。
■seap Catalog
電子カタログ、マニュアル配信、ファイル共有、プレゼンテーション、ペーパーレス会議などが可能。外出先でのPDF閲覧や、動画を使った訴求力の高い接客・営業対応を実現する。
■seap Learning
社員向けeラーニング、小テスト、教材の配信が可能。管理画面からラーニングデータの集計や、データ閲覧、CSV出力ができる。教育研修にかかる工数負荷の削減を実現する。
■seap Enquete
顧客アンケート、ヒアリングシート、点検チェックリスト、分岐アンケートなどが可能。管理画面でアンケートの集計や、データ閲覧、CSV出力が行える。紙のアンケートと比べて集計工数を削減できる。
「現状はseap Catalogやseap Learningの活用が多いですね。例えばseap Catalogはファイル共有やファイル配信の目的で利用されています。共有したいファイルをメールで配布したりイントラにアップしたりしても、見てもらえないことが少なくありません。スマートフォンにインストールされたアプリケーションへの配信ならば、常に最新ファイルが自動的に更新されて閲覧を促せます。後で見返す際にも保存場所がわからなくなって困るといった事態を防げます。また、seap Learningを利用すれば、移動中などに従業員が必要な学習やテストを受けられるので、スマートフォンを活用した効率的な働き方を実現します」(佐々木氏)
PCのWindows 10への移行が後押し
Windows 10 Mobileでのseap for Windowsの活用はこれからの市場となるが、すでにseapを導入しているユーザーについては、50ユーザーから400ユーザーくらいがコアになるという。もちろん、それよりも多いユーザーや少ないユーザーも存在する。seap for Windowsはクラウドサービスのため、初期費用が不要。1ユーザーあたり月額540円(税込)という価格で導入できるため、顧客に対しても提案しやすいメリットがある。また、1社あたり標準で10GBのストレージも提供される。「低価格で充実した機能を搭載している点や、使いやすさが評価されています。ユーザーインターフェースやユーザーエクスペリエンスへのこだわりも支持されているのでしょう。そして、競合が少ないということもあり、導入は伸びています」(佐々木氏)
今後について佐々木氏は次のように展望を語る。「今年度から来年度にかけて、企業が利用しているPCのWindows 10への移行の動きがさらに進むでしょう。そうなれば、ユニバーサルWindowsプラットフォームの利点を生かすために、Windows 10 Mobileの需要が高まるはずです。そうした流れの中で、働き方改革をキーワードにしてWindows 10 Mobileに対応したseap for Windowsの提案を推進していただきたいですね」