
国内携帯電話出荷台数は2016年第1四半期以来の落ち込みが回復
国内携帯電話出荷台数が絶好調 2016年第1四半期以来の落ち込みが回復
●国内携帯電話の出荷台数が絶好調
IT専門調査会社のIDC Japanが2017年6月1日に発表した調査結果によると、2017年第1四半期の国内携帯電話出荷台数(スマートフォンと従来型携帯電話の合計)は前年同期比9.0%増の879万台となった。この数字は2015年第1四半期に記録した917万台に迫る出荷台数だ。2016年第1四半期以来の出荷台数の落ち込みは回復基調にあるようだ。
国内携帯電話市場で48.4%のトップシェアを誇るアップルは426万台のiPhoneを出荷し、前年同期比6.3%増となった。
2位はau KDDI、ソフトバンクの2社にローエンドモデルを中心に多くの供給を行った京セラが入り、3位には各キャリアに満遍なく出荷を行ったほか、ヤフーモバイル向け「Android One S1」が堅調な出荷を記録したシャープとなった。
●従来型携帯電話市場はますます縮小
従来型携帯電話の出荷台数は27万台で、前年同期比82.0%減の大幅な縮小となり、この市場は急速に終息を迎えているようだ。
スマートフォンは851万台の出荷で前年同期比30.1%の成長となった。なお端数処理(四捨五入)の影響により出荷台数合計値の末尾は一致しない。
スマートフォン市場ではアップルが50.0%のシェアを獲得しており、以下の順位は携帯電話市場と同様に京セラが第2位、シャープが3位となった。
MVNO事業者向けに出荷されることの多いSIMフリーモデルは76.6万台となったが、構成比としてはスマートフォン市場全体の9.0%を占めるに過ぎず、成長基調にはあるものの依然として少数の出荷にとどまる厳しい状況が続いている。
●スマホはデジタルトランスフォーメーションの象徴!?
国内携帯電話市場についてIDC JapanでPC、携帯電話&クライアントソリューションのシニアマーケットアナリストを務める菅原 啓氏は「従来型携帯電話の急速な終息を受けて日本の携帯電話市場はスマートフォンへの移行が急テンポで進みつつある。その中で従来型携帯電話ユーザーの受け皿となるモデルの重要性が今後高まることは明らかである」と指摘。
また「それと同時に世界的潮流として有機ELパネルの採用やデュアルレンズカメラの採用がハイエンドモデルを中心に活発に進んでおり、VRプラットフォームであるGoogle Daydreamも普及に向けた動きが活発化しつつある。規模の面から見てもスマートフォンが今後のデジタルトランスフォーメーション(DX)において大きな役割を果たすことは明らかだ。我々は日本の携帯電話市場の特殊性を前提とした市場理解をすると同時に、ハードウェア、ソフトウェアの両面で世界的視野でのイノベーションに伍することが求められるだろう」と提言している。(レビューマガジン社 下地孝雄)
■国内携帯電話出荷台数 ベンダー別シェア(2017年第1四半期)
■国内スマートフォン出荷台数 ベンダー別シェア(2017年第1四半期)
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