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従来型PCの市場は引き続き堅調、特にビジネス向けの成長に期待

従来型PCの市場は引き続き堅調、特にビジネス向けの成長に期待

2017年04月20日更新

2016年 国内PC出荷台数は、前年比0.1%増、1,056万台
ビジネス市場は前年比5.6%増、637万台。家庭市場は前年比7.3%減、418万台
2016年第4四半期のPC出荷台数は、前年同期比5.7%増、259万台

●2016年の国内出荷台数は前年比0.1%増

図1 国内トラディショナルPC(注1) 市場 ベンダー別出荷台数およびシェア 出所:IDC Japan

デスクトップPCや画面サイズが大きなモバイル性を重視していないノートPCなど、従来型のPCの市場は飽和状態となり新たなビジネスモデルの創出が必要、というセリフはかなり以前より耳にしている。しかし実際はこれらのPCへの需要は堅調なようだ。
IT専門調査会社のIDC Japanが2017年2月23日に発表した国内における2016年第4四半期(10月~12月)と2016年通年(1月~12月)のトラディショナルPC市場出荷実績値によると、2016年通年の国内トラディショナルPC出荷台数は合計で前年比0.1%増の1,056万台だった。同社のトラディショナルPCの定義はデスクトップPC、ポータブルPC、ワークステーションが対象となる。
国内トラディショナルPC市場における2016年通年のビジネス向けは前年比5.6%増で637万台、家庭向けは同比7.3%減の418万台だった。なお端数は四捨五入しているため合計値の末尾は一致していない)。

●ビジネス市場は前年比5.6%増の637万台

図2 国内トラディショナルPC市場出荷台数および対前年成長率(2007年~2016年) 出所:IDC Japan

2016年第4四半期(10月~12月)のトラディショナルPCの出荷台数は前年同期比5.7%増で259万台だった。ビジネス向けは同比12.8%増で149万台、家庭向けは2.5%減で110万台だった。ビジネス市場での好調が家庭市場のマイナス成長を補い、全体でプラス成長へと引き上げる結果となった。
ビジネス市場好調の背景としてWindows 7プリインストールPCについてパブリックセクターを中心とした特需が発生したことと、中小企業セグメントで買い替え需要が顕在化し始めたことなどが考えられるという。

●デルとHP Inc.は全体で大幅増、富士通も好調

図3 2016年第4四半期 国内トラディショナルPC出荷台数 トップ5ベンダーシェアおよび対前年成長率

2016年通年のベンダー動向はNEC レノボ グループと富士通の順位が不動でそれぞれ1位、2位を維持したが東芝が3位から5位に順位を落とし、デルとHP Inc.が3位タイとなった。なお同社ではPC市場におけるベンダー出荷実績の差が1%未満の場合はタイ(同位)として扱っている。
家庭向けではAppleの新製品の出荷が好調でデル、HP Inc.、富士通の出荷台数の増加が市場の成長に大きく寄与した。

・NEC レノボ グループ
ビジネス向けが前年同期比3.2%増、家庭向けが同比10.3%減で、全体では3.2%減だった。

・富士通
ビジネス向けが前年同期比18.4%増、家庭向けが同比1.9%増で、全体では12.2%増となった。

・デル
ビジネス向けが前年同期比11.5%増、家庭向けが同比37.2%増で、全体では19.0%増となった。家庭向けでは家電量販店向け出荷が順調に伸び成長に貢献した。

・HP Inc.
ビジネス向けが前年同期比20.5%増、家庭向けが同比10.8%増で、全体では19.2%増と大幅なプラス成長となった。

・東芝
ビジネス向けが前年同期比13.3%増、家庭向けがが同比23.3%減で、家庭向けの落ち込みが大きく全体でも9.2%減と大きなマイナス成長となった。

IDC JapanでPC、携帯端末&クライアントソリューションのグループマネジャーを務める市川和子氏によると「家庭市場ではWindows XPサポート終了に伴う需要が終息した後、長らくマイナス成長が続いていたが、2016年に底を打ったようだ。ただし2017年に入っても回復の勢いは弱く、昨年と同程度の出荷レベルで推移するだろう。一方、ビジネス市場では2016年に回復フェーズに突入しており、2017年も引き続き成長が見込める。しかし国内のビジネス市場は2016年の第2四半期(4月~6月)から第4四半期にかけて世界の主要地域を上回る成長率で伸びており、2017年の成長率は一段落しそうだ」と分析している。(レビューマガジン社 下地孝雄)

※トラディショナルPCにはデスクトップPC、ポータブルPC、ワークステーションが含まれる。
※IDC JapanではPC市場におけるベンダー出荷実績の差が1%未満の場合、ベンダーランキングではタイ(同位)として扱っている。
出所:IDC Japan

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