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ランサムウェアの最終的な対策はバックアップ エンドユーザーと販売店に情報発信して需要を拡大

ランサムウェアの最終的な対策はバックアップ エンドユーザーと販売店に情報発信して需要を拡大

2017年03月02日更新

データの増加・分断化・溜め込みでリスクとコストが増大
適切な情報管理を実現するソリューションで課題解決

情報の保護・管理ソリューションをグローバルで提供するベリタステクノロジーズの日本法人で代表執行役員社長を務める西村隆行氏のオフィスには、大人がひと抱えできるほどの大きなダルマが飾ってある。そのダルマの大きな目の一つは今年度の売り上げ目標を掲げて黒く塗りつぶされている。そしてもう一つの目も、間もなく迎える年度末に黒く塗りつぶされる予定だ。同社の国内市場での成長戦略について話を伺った。

情報の適切な管理が非常に困難な時代

─ベリタステクノロジーズのグローバルおよび国内でのビジネスの状況を教えてください。


西村氏(以下、敬称略)■おかげさまで国内、グローバルともに新生ベリタステクノロジーズとして堅調にビジネスが推移しております。2015年10月に日本法人として正式に営業活動を開始してから情報管理市場に特化した結果、主力のバックアップ製品をはじめeディスカバリー分野(電子証拠開示制度)で大きな成果を挙げることができました。今年はさらに新しい製品を続々とリリースします。


─企業での情報管理の実情とリスクについて教えてください。


西村■どの企業においてもデジタルデータを活用してビジネスの改革に取り組んでおり、IT部門にはビジネスのニーズを捉えて情報管理することが求められています。そのような中で今日では情報を適切に管理することが非常に困難な時代となっています。その大きな理由として次の3点が挙げられます。


まずデータの爆発的な増加は企業の情報管理コストを増大させます。いくらストレージコストが下がっても、データの増加に合わせて投資を続けることは困難です。また安全にデータの保護や可用性を保つことも困難になります。データの爆発的な増加は生成されるデータが増え続けることも要因ですが、企業や組織の認識、行動によるところも大きいのです。


次に仮想化、コンテナ、クラウド、フラッシュストレージ、オブジェクトストレージなど新しいテクノロジーの採用によって、企業のシステムはハイブリッド、マルチクラウド化しており、データが分断化しています。保護・管理すべきデータはオンプレミスも含めて分断化されており、それぞれについて保護・管理を考えなければなりません。


そしてデータの爆発的増加、分断化の中で、本当に保護すべき情報が保護されているのか、本来持つべきではないデータを持っていないのか、企業のポリシーに基づいて不要なデータは適切に削除されているのか、開示を求められた時に適切に開示できるのかなど、情報管理において現在はセキュリティ、コンプライアンス対応などのリスクが顕在化しています。

データゲノムを把握する調査・研究を実施

─「データホーディングレポート」というユニークな調査結果を発表しました。


西村■当社は情報管理のトップカンパニーとしてデータゲノム(データの本質)を把握するための調査・研究を行っており、深刻なデータ増大に取り組む世界中のお客様に向けてその知見を共有しています。


その第一弾として昨年「データバーグレポート」を発表させていただきました。この調査は日本も含むグローバルで実施しておりますが、これによれば企業が保有するデータのうち55%がダークデータ(価値が把握できていないデータ)、33%がROTデータ(R:重複/O:古い/T:価値がない)で、ビジネス上で重要なデータであるクリーンデータはわずか14%であるという実態が浮き彫りになりました。


データホーディングレポートはその第三弾として、データ増大の大きな要因であるデータホーディング(データの溜め込み)の実態について発表させていただきました。


─データホーディングの実態とリスクを教えてください。


西村■日本のIT意思決定者の73%が自社はデータを溜め込みすぎていると考えています。グローバルでは83%にも上ります。おそらくPC-Webzineの読者の方も、データの溜め込みにお心当たりがある方が多いかと思います。しかし、ここまでの数字が出てくるという認識はなかったのではないでしょうか。


データを溜め込むということはデータの保管・維持コストの増加に直結することはすぐご理解いただけると思います。しかし実はそれだけでなく、データ量が多いということは昨今注目されている情報漏洩への対応時間やコストの増加、情報漏洩へのリスクの増加にもつながります。この点は日本のIT意思決定者の81%の方が認識されています。

情報管理の第一歩は可視化

─データホーディングへの対策を含めて企業が情報管理におけるリスクを低減する方法を聞かせてください。


西村■ユーザー自身でデータを溜め込まないようにするというのは簡単ですが、自分の習慣を変えるのは難しいことです。システム的な対応が必要となりますが、まずお客様にお考えいただきたいのはデータを把握する、可視化することです。適切な対策を実施するためには、正しい現状認識が欠かせません。


その前提として必要なデータを確実に保護する、つまりバックアップしておくということが重要です。


─ベリタステクノロジーズが提供している情報管理ソリューションの主力製品を教えてください。


西村■企業向けの情報管理製品として情報の保護、可用性、洞察・可視化の三つのエリアでソリューションを提供しています。


まず情報保護向けのバックアップ・リカバリーソリューションには三つの主力製品があります。エンタープライズから中堅企業までカバーする「NetBackup」、中堅・中小企業向け「Backup Exec」と「System Recovery」です。PCデータの保護に特化した「Desktop and Laptop Option」という製品もあります。


NetBackupについては構築の手間を削減して簡単に導入いただける「NetBackupアプライアンス」が日本をはじめ全世界で好評です。すでにグローバルでの出荷機器の合計ディスク容量は100万TBを超え、統合型バックアップアプライアンスでのマーケットシェアは40%に達しています。

三つのエリアでソリューションを提供

西村■情報の可用性向け製品には「Resiliency Platform」「InfoScale」「Access」などがあります。Resiliency Platformはオンプレミスとクラウド間、クラウドとクラウド間でアプリケーションを含めた災害対策やデータの移動を容易に実現します。これにより災害対策の訓練を本番環境に影響を与えず簡単に実現でき、確実な災害対策を実現します。


InfoScaleやAccessはSDS(Software Defined Storage)を実現するソフトウェアで、従来のストレージ管理、クラスター機能に加えて安価なハードウェアで高可用性、高性能なストレージシステムを実現します。


情報管理のためにデータの可視化を行う「Information Map」はグローバルのバックアップデータのメタデータを元に、どのようなデータを保持しているのかを即時に可視化できるクラウドサービスです。NetBackupをご利用いただいていればすぐに使うことができます。可視化により無駄なデータやリスクを特定でき、ここから削除や保護などのアクションも実施できます。


現在のIT環境では欠かすことのできないメールについては、アーカイブおよびeディスカバリーをクラウドサービスで実現する「Enterprise Vault.Cloud」を提供しております。マイクロソフトのOffice365にも対応しており、クラウドサービスですので中堅・中小企業様でもお手軽に導入いただけます。

バックアップの重要性をパートナーと顧客に情報発信

─国内で特に需要が期待できる分野や領域、提案方法など販売戦略を聞かせてください。


西村■データ保護ソリューションは引き続きNetBackupアプライアンスを中心に販売し、中堅・中小企業様向けには競合他社に先駆けてWindows Server 2016やvSphere 6.5にいち早く対応したBackup ExecとSystem Recoveryの販売に注力します。


2017年は高度なバックアップ運用を必要とするお客様のために、NetBackupアプライアンスをダイワボウ情報システム(DIS)様に販売いただけることになりました。


DIS様の販売網で日本中のお客様にNetBackupアプライアンスをお届けしたいと考えております。また情報の可用性、洞察・可視化分野で数多くの新製品をリリースしましたので、こちらの分野にも注力します。


─未導入ユーザーが多いバックアップ製品への需要を高めるために、どのようなメッセージの発信が必要だと考えていますか。


西村■まずバックアップの重要性を改めて認識していただくことが重要ですので、継続して情報発信をしていきます。昨年から話題となっているランサムウェアの最終的な対策としてバックアップしかないことが認知され始めていますので、継続してお客様や販売店様に啓発活動を続けます。


特に日本の中小企業様向け市場では、販売店様のご提案への依存が高いため、引き続き販売店様向けの活動を強化していきます。


─ディストリビューターおよび販売店などのパートナーとの協業・連携について聞かせてください。


西村■改めてお伝えしたいのですが、これまでと同様にDIS様をはじめ各パートナー様と協業・連携してビジネスを成長させていく方針です。


パートナー様が得意とされている業種や地域において、当社のソリューションをより多くのお客様にお届けいただくことが当社の最大の目標です。そのために、これからも引き続き情報提供や販売支援、技術サポートやサービスを強化・拡充していきます。

ベリタステクノロジーズ合同会社 代表執行役員社長
西村 隆行 氏 TAKAYUKI NISHIMURA

「ランサムウェアの最終的な対策はバックアップ。バックアップの重要性を情報発信し続けます」

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