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デル・富士通・日本HPは軽量を極めた高性能ノートPCを開発

デル・富士通・日本HPは軽量を極めた高性能ノートPCを開発

2017年02月07日更新

PRIDE×PRODUCT The Cutting Edge PC

PCメーカーの威信をかけた魅力がここにある! “ものスゴイ”最新鋭モデル

軽さ、薄さ、性能、ギミック、ユーザビリティ。ユーザーがこだわるポイントが多様化する中で、各PCベンダーはそれぞれ真にユーザーが求める端末の開発に注力している。本特集では総勢8社のPCベンダーに、PC開発にかけるプライドを語ってもらった。

ノートPC

日常的に持ち歩ける ワークステーション

デル Dell Precision 15 5000シリーズ(5510)

14インチ筐体に15.6インチの操作性

アルミの削り出しボディは、所有する喜びを感じる上質な仕上がりになっている。

その筐体をひと目見たとき、真っ先に目を引くのがそのベゼルの細さだ。デルが提供する15.6インチワークステーションノートPC「Dell Precision 15 5000シリーズ(5510)」は「InfinityEdgeディスプレイ」と呼ばれる狭額縁のモニターを採用しており、ベゼルがほぼない。このデザインによって15.6インチのモニターを実装しながらも本体サイズは14インチノートPCと同等のサイズに仕上げており、小型化を実現している。デル クライアント・ソリューションズ統括本部 クライアント製品マーケティング本部 フィールドマーケティングマネージャー 嘉山よし子氏は「当社ではもともとPCをモニターに、このInfinityEdgeディスプレイを採用していました。その技術を本製品に応用し、今回の14インチクラスのワークステーションノートPCを実現しました」と語る。


加えて本製品のモニターは、色の再現度も高い。「ワークステーションを活用するユーザーは、特にCADデータや動画データなどの制作や編集を行うため、色味が正しく表示できることが重要になります。本製品はPremierColorテクノロジー搭載のパネルにより、表示最小色域AdobeRGB100%と色再現性が非常に高く、クリエイティブな業種にユーザーが利用するのに最適な端末といえるでしょう」と嘉山氏は語る。加えて、4KウルトラHDの解像度(オプション)によって800万以上のピクセル表示が可能になり、高精細な画像表現を実現している。色表現にこだわるユーザーにとって十分な性能を備えているのだ。

パームレスト部にはカーボンファイバー素材を採用し、堅牢性と耐久性を実現した。

OSレイヤーの調整でパフォーマンス向上

性能も高い。前述したようなクリエイティブ職が使用するPCは、高い性能が求められるが、本製品はCPUを6世代インテル Core i5やi7プロセッサー、またワークステーション向けのモバイルXeonプロセッサーから選択可能だ。グラフィクス性能も2GBのNVIDIA Quadro M1000Mグラフィクスカードを搭載しているため、レンダリングや複雑なモデリングなどでも高いパフォーマンスを発揮できる。


「本製品にはISV認定されたアプリケーションが数多くあります。例えばアドビやオートデスクなどのソフトウェアです。確実にスムーズに動作することが保証されていますので、例えばプレゼンシーンなどでCADソフトを使うような場合でも滞りなく利用できます」と嘉山氏。


ISVアプリケーションのパフォーマンスを最大化する独自のソフトウェア「Dell Precision Optimizer」も搭載されている。Dell Precision Optimizerは本製品上のアプリケーションのパフォーマンスをワンクリックでチューニングするソフトウェアで、ISVアプリケーションのプロファイルを使用することで自動的にBIOSやドライバー、OSレイヤーのシステム設定を調整して、アプリケーションのパフォーマンスを最大化できるのだ。

薄型筐体に組み込まれたデュアルファン

デル クライアント・ソリューションズ統括本部 クライアント製品マーケティング本部
フィールドマーケティングマネージャー 嘉山よし子 氏

高いパフォーマンスを発揮する端末は、それだけ筐体が熱を持ちやすく、CPU性能を落とす原因になりやすい。そのようなトラブルを防止するため、本製品ではデュアルファンを採用し、筐体をより効率的に冷やしている。筐体の底面だけでなくヒンジの部分にも排気口を備えており、より外気を取り入れることでCPU性能を高いままで保持できるようにしている。


前述したように、本製品は狭額縁デザインによって小型化を実現している。また本体の厚みは17mmと薄型で、モバイルノートPCとしての活用も可能だ。実際に日常的に本製品を利用している嘉山氏は「毎日持ち歩いていても苦にならないサイズです。本体重量も約1.78kgですし、従来から使用してきた14インチサイズのPCバッグにすっぽりと入ります。それでいて15.6インチの操作性ですので、業務効率の向上に大幅に寄与しています」とそのサイズメリットを語る。


「私は普段の業務でCADソフトを使うような高負荷のかかる作業はしませんが、従来使用していたPCと比較すると、非常に業務のタイムラグがなくなったと感じます。例えばメールを全社員に送る場合でも、従来使用していたPCでは送信に非常に時間がかかっていました。メール対応一つとっても、PCスペックによっては作業が滞ってしまいます。しかし本製品を利用し始めてから、メールの送信などは一瞬で終わります。クリエイティブ職のユーザーだけでなく、通常の業務を行うユーザーにとっても高性能なワークステーションは高い利用効果がある端末といえると考えています」と嘉山氏。


1月13日からはスペックがさらに向上した後継機種「New Precision 15 5000 シリーズ(5520)」の提供もスタートしており、5510と併せてビジネスパーソンの業務効率向上に寄与できる製品といえるだろう。

目指したのは モバイルノートPCの金メダル

富士通 LIFEBOOK U937/P

何もあきらめない

ディスプレイを開いた際に、机面に当たる部分が本体の下に少し潜り込む。

「モバイルノートPCの世界で金メダルを目指しました」―。こう語るのは、富士通クライアントコンピューティング 事業本部 プロダクト企画統括部の松村力賢氏だ。今年の1月17日、富士通は法人向けのノートPCとして、重量約799g、厚さ15.5mmの13.3インチ「LIFEBOOK U937/P」を発表した。この製品こそ、富士通が金メダルをかけて開発した渾身のモバイルノートPCである。


それまで富士通が提供してきたノートPCの最軽量モデルは13.3インチのモバイルノートPC「LIFEBOOK SHシリーズ」だった。本体重量は約1.2kg。しかし、現在のモバイルノートPCに対する法人需要は、「重量が1kg以下でバッテリー駆動が10時間以上」(松村氏)。そうした市場ニーズに対して、富士通は会社の威信をかけて最軽量モデルの開発に臨むことになった。「富士通の象徴となるモバイルノートPCを生み出すことが目標となりました」(松村氏)


具体的な数値目標は13.3インチモバイルノートPCで最軽量。LIFEBOOK U937/Pのコンシューマーモデルである「LIFEBOOK UHシリーズ」は、777gを目指したことから、プロジェクト全体は「777gプロジェクト」とも呼ばれた。最軽量モデルの開発に際しては、もちろんライバル他社製品を徹底的に研究した。「軽量化を追究する上でハードルになる部分やあきらめざるを得なかったのだろうと考えられる部分が手に取るようにわかりました」と松村氏。そして、「軽さを追求するからといって、他の部分をあきらめない」が富士通開発陣の共通認識になった。

排気口は本体後方に配置。排気の音や風が気にならない。

重量はミニマム、使い勝手はマキシマム

定評のあるLIFEBOOK SHシリーズと同様の使いやすさを求め、キーピッチ19mmのフルサイズのキーボードを実現。

LIFEBOOK U937/Pのデザインコンセプトは「ミニマム&マキシマム」だ。デザインを手がけた富士通デザイン サービス&プロダクトデザイン事業部の森口健二氏は、「デザインと機能を融合させて、重量はミニマムに抑えつつ、使い勝手はマキシマムを実現させるのが目標でした」と話す。使いやすさという要素には、壊れにくさやセキュリティの高さなども含まれるが、これらは軽量化と相反する部分が多い。にもかかわらず、どちらもあきらめないデザインを目指したため、「実現は相当難しいだろうと予想していました」と森口氏は打ち明ける。


設計を担当した富士通クライアントコンピューティング 事業本部 法人モバイル事業部の西川晃正氏は、「デザイナーの気持ちが最も込められているファーストデザインを大事にし、ギリギリまで実現化させるために努力しました」と振り返る。実際に目標に到達するために、技術面では「軽量化」「頑丈設計」「使いやすさ」「デザイン」の四つの側面で富士通のこだわりが発揮された。


軽量化においては、液晶ディスプレイを一から設計して従来のSHシリーズよりも約20%軽く、0.4mm薄くすることに成功している。バッテリーパックは樹脂部材を極限までそぎ落として142gを実現させた。


キーボードは19mmのフルキーピッチと1.3mmのストロークを確保。軽量化と打鍵感(剛性)を両立させるために金属のベースプレートを極限まで最小・薄型化した。また、ユーザーの利便性を考慮してUSBポートは左右に配置、有線LANも引き出し構造で採用した。「USBポートなどは一カ所に集めた方が基板設計は楽なのですが、右利きの人でも左利きの人でも使いやすくするために、妥協しませんでした」(森口氏)

プロフェッショナルのための製品

(左)富士通クライアントコンピューティング 事業本部 法人モバイル事業部 第三技術部 西川晃正 氏
(中央)同 事業本部 プロダクト企画統括部 第一プロダクト部 松村力賢 氏
(右)富士通デザイン サービス&プロダクトデザイン事業部 デザイナー 森口健二 氏

見た目のデザインにもこだわった。本体には高い質感を醸し出すテクスチャーコーティングが施されている。森口氏は、「塗装によって傷や汚れが目立ちにくくなるため、毎日利用するビジネス用途でも、長く使用していただけるデザインになっています」とその効果を説明する。ディスプレイを開いた際に机面に当たる部分にはデザイン性を損なわない緩衝材を配置。西川氏は「カバーとゴムが一体になっているのですが、設計に非常に苦労しました。何度も何度も作り直してようやく実現させました」と苦労と達成感をその顔ににじませる。


また、排気は側面から出さないように、後方排気で設計。液晶ディスプレイを開けても閉めても排気口が隠れない形状で、最適な排気を実現させている。「後方排気のデザインは、この薄さ、軽さを実現させるには無茶なお願いだとは分かっていたのですが、設計部門の努力のおかげで実現できました」(森口氏)


こうして完成した重量約799gのLIFEBOOK U937/Pは、まさに金メダル級のモバイルノートPCに仕上がっている。松村氏は「何度も挫折しそうになりながら完成させたLIFEBOOK U937/Pは、本物志向のプロフェッショナルのためのモバイルノートPCです。ぜひ触ってその魅力を体感していただきたいですね」と大きな期待を語る。

二つ折りの紙のような モバイルノート

日本HP HP EliteBook Folio G1

180度フラットに開くピアノヒンジ

アルミニウム合金の地金をCNC削り出し加工した美しい筐体。エッジはダイヤカット加工できらきら光る。

企業に求められるワークスタイルが変化している中で、ビジネスシーンに求められるノートPCにも変化がおとずれている。そうした潮流を捉えて日本HPが開発を行ったのが12.5インチのモバイルノートPC「HP EliteBook Folio G1」だ。


日本HPの宮澤 彩氏は、ビジネスパーソンが求める端末の要件を三つ挙げた。「一つ目に、薄くて軽くて持ち運びがしやすいこと。二つ目に、持ち運びの上で落下したり加圧があっても大丈夫なように頑丈であること。三つ目に、オフィスに捕らわれずに業務を進めるビジネスパーソンのワークスタイルを支えるコラボレーション機能が搭載されていることです」


そうした三つの要件を満たしているのが、本端末だ。HP EliteBook Folio G1は本体重量約970g※、最厚部12.4㎜と薄型軽量で持ち運びに適している。この薄さを実現している背景には、インターフェースをUSB Type-Cポート2基に絞った点や、「ピアノヒンジ」と呼ばれる180度の開閉が可能なヒンジを採用した点などが挙げられる。これにより対面のプレゼンや商談もスムーズに行える。堅牢性も米軍調達基準の「MIL-STD 810G」テストで12項目をパスした設計になっており、通勤時の満員電車でも安心して持ち運べる。
※フルHDパネル搭載モデル

コミュニケーション・コラボレーション専用のキーを装備。

高音質はコミュニケーションの円滑化につながる

「ワークスタイルの多様化が進み、リモートワーカーの働き方に適応するノートPCの需要が高まっている中で、このような携帯性に優れたノートPCの存在は不可欠です。特に本製品はコラボレーション機能にこだわっており、スピーカーに創業90年を誇るデンマークのオーディオメーカー『Bang&Olufsen』が監修したスピーカーを本体底面に4基搭載しています。デュアルマイクとデジタルプロセッシング技術の組み合わせによるノイズキャンセリング機能も搭載しており、例えばSkype for Businessなどの音声通話システムを活用した社内外のコミュケーションを行う上でも、クリアな音質での通話が可能です」と宮澤氏。

BIOSに仕掛けられるサイバー攻撃を防げ

日本HP パーソナルシステムズ事業本部 クライアントビジネス本部
モバイルビジネス部 プロダクトマネージャー 宮澤 彩 氏

薄型軽量のモバイルノートPCながら、その性能は高い。「マイクロソフトやインテルの協力を仰ぎ、ドライバーの設計の調整を進めてパフォーマンスとバッテリー駆動時間の最適化を図りました」(宮澤氏)


その結果、最大約11時間30分のバッテリー稼働を実現している。CPUも第6世代インテル Core Mプロセッサーを搭載したことで、第5世代インテル Core i プロセッサーに肉薄する性能を実現している。宮澤氏はPCに求められる性能を次のように続ける。「ビジネスで利用する端末は、性能はもちろんですがセキュリティ対策も重要です。昨今のサイバー攻撃は高度化が進んでおり、BIOSへ攻撃を仕掛けられる事例が増加傾向にあります。通常のアンチウイルスソフトはOSが起動した状態で端末を保護するため、BIOSに侵入したウイルスは対策ができませんが、当社のビジネスノートPCには、自動復旧するBIOS『HP Sure Start』を採用しており、マルウェアなどでBIOSが破壊されても自動的に復旧可能です」最新の脅威にも対応できるノートPCであれば、ビジネスシーンで利用する場合も安心して仕様できるだろう。

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