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データセンター内で必要とされる電力量が増加 電力供給能力の高い設備を持つ事業者が有利

データセンター内で必要とされる電力量が増加 電力供給能力の高い設備を持つ事業者が有利

2017年01月05日更新

古いデータセンターは役不足!?

クラウドやIoTなどの普及に伴いデータセンターの需要が拡大している。そうした中でデータセンターの設備における課題も浮き彫りになっているようだ。
サーバーの統合やクラウド環境を利用するには電力供給能力が低い古いデータセンターでは不十分であり、電力供給能力が高いデータセンターを使用する必要があるという。
そのため古いデータセンターで運用されてきたICT機器は新しいデータセンターへ移設されつつあり、最新仕様のデータセンターへの需要が伸びる一方で、古いデータセンターの稼働率が低下し、事業者の収益力も低下しているという。
こうした分析を発表したのはIT専門調査会社のIDC Japanは。同社は「国内データセンター電力キャパシティ調査」というユニークな調査・分析の結果を2016年12月8日に発表した。

電力供給能力でデータセンターを評価

この調査では国内データセンターの収容能力をセンター内に設置されるICT機器への電力供給能力で推計したものだ。IDC Japanでは「データセンターの収容能力は面積やサーバーラック数で表されるのが一般的だが、クラウド時代のデータセンターでは収容能力を電力供給能力(ワットまたはボルトアンペア)で表すことが適切」だと主張している。
同社が発表した調査結果によると国内事業者データセンターに収容可能なサーバーラック1本当たりの電力供給能力は、2016年末時点で平均2.87キロボルトアンペアと推定している(1キロボルトアンペアはほぼ1キロワットに相当)。
データセンターの竣工年代別に見ると1999年以前に竣工したデータセンターの電力供給能力はラック当たり平均1.35キロボルトアンペア、2000年~2009年に竣工したデータセンターはラック当たり平均2.62キロボルトアンペア、2010年以後に竣工したデータセンターはラック当たり平均6.02キロボルトアンペアだと分析している。

ラック当たりの電力消費は増加傾向

国内事業者データセンターの電力供給能力(ラックあたり平均値/2016年末時点)
出所:IDC Japan

調査・分析の結果を見ると新しいデータセンターほど電力供給能力が大きくなっていることがわかるが、これはサーバー処理能力の向上による小型化の傾向に加えて2000年代後半から仮想化によるサーバー統合および集約、さらにクラウド環境の利用拡大によりラック内のサーバー集約度が高まり、面積当たりの消費電力が増大しているためだという。
IDC Japanでこの調査を担当したITサービス リサーチマネージャーの伊藤未明氏は「顧客のサーバー群が設置されている限り古いデータセンターの運用を停止することはできない。そのため古いデータセンターの余剰キャパシティの削減が、データセンター事業者にとって(収益確保の)課題となる」と指摘している。(レビューマガジン社 下地孝雄)

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