
よくわかる中小企業がやるべきデータ管理 ~第3回 NASのシステムマイグレーション編~
今回実施する作業手順の概要図
第2回のNASの新規導入作業編では、QNAPのNASを使って新規導入の際の初期設定の手順について紹介しました。第3回はNASのシステムマイグレーションと題して、HDDの入れ替えについて手順に沿ってお伝え致します。
システムマイグレーション
NASを長く利用していると、HDDの空き容量が不足したり、ユーザーが増えてパフォーマンスが不足したりすることがよくあります。そのような場合は、大容量でスペックの高いNASを追加導入すればいいのですが、これまで使用していたNASの設定情報や保存データを新しいNASに移し替える作業が必要になります。QNAPのNASなら既存のNASに搭載しているHDDを新しいNASに移し替えたり、既存のNASの仕様はそのままHDDだけを大容量のものに交換したりすることで、設定やデータの移行作業を行うことなく容量を拡張できます。
今回は、2ベイのNASに搭載された2TBHDDを4ベイのNASへ移し替え、さらに4TBのHDDに入れ替えを行います。
オンラインRAIDレベル移行
オンラインRAID容量の拡張
難しそうなHDDの移し替えやHDDの増設に伴うRAID拡張と再構築ですが、画面に表示される指示に従うだけで、簡単に行えました。また、一連の作業のほとんどはシステム停止なくオンラインの状態で行えました。新規導入と異なるのは作業時間です。今回はRAIDの拡張と、RAIDの再構築を複数回行い、合計で10時間程度かかりました。時間のかかる作業はやかんや休日に実施するのが良いでしょう。
新しいNASを購入して、はじめから設定したり、古いNASからデータを移行したりするのにもかなり時間がかかります。さらにデータ移行に失敗した時の対処法を考えると、HDDをそのまま移し替えられるメリットは非常に大きいです。
3回に渡って、NASの選定や活用方法、新規導入、HDDの入れ替えと増設についてお伝えしてきました。NASは社内で利用しているけれど、情報システム部門しか導入や管理方法を知らないといったケースもあったのではないでしょうか。NASの新規導入や個人で購入を検討している方のお役に立てると嬉しいです。
今回の企画は、フォースメディアに全面協力いただきました。日置さん、ありがとうございました!
これで私もNASの初期設定や容量の拡張ができるようになったので、編集長にNASの購入をお願いしたいと思います! (レビューマガジン社 松尾好江)
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