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国内コンバージドシステム市場の商機に期待/ハイパーコンバージドを中心に需要を掘り起こす

国内コンバージドシステム市場の商機に期待/ハイパーコンバージドを中心に需要を掘り起こす

2016年12月26日更新

ハイパーコンバージドの構成比が35.9%

国内コンバージドシステム市場予測(2015年~2020年)
出所:IDC Japan

IT市場においてユーザーからもベンダーからも注目されているコンバージドシステムの導入が実際に広がり続けているようだ。IT専門調査会社であるIDC Japanが2016年12月6日に発表した国内コンバージドシステム市場についての調査結果では、2020年におけるハイパーコンバージドシステムの構成比は35.9%に達するとしている。
まずIDC Japanでは「インテグレーテッドシステム」と「ハイパーコンバージドシステム」を合算した市場をコンバージドシステム市場と定義している。
さらに インテグレーテッドシステムを「インテグレーテッドプラットフォーム」と「インテグレーテッドインフラストラクチャ」のサブマーケットに分類している。

コンバージドシステム市場の構成

インテグレーテッドシステムとはサーバー、ディスクストレージシステム、ネットワーク機器およびソフトウェアの組み合せをベンダーが認定した上で統合したシステムパッケージだ。
インテグレーテッドプラットフォームはサーバー、ディスクストレージシステム、ネットワーク機器およびシステム管理ソフトウェアをベースとして他のソフトウェアを追加し、追加したソフトウェアにシステムを最適化したもの。
追加されるソフトウェアにはアプリケーション開発用ソフトウェア、データベース、テストツールや統合ツール、業務アプリケーションなどがある。
インテグレーテッドインフラストラクチャは用途を限定せずに分散型のワークロードを広くサポートできるように構成しており、インテグレーテッドプラットフォームとの相違点は、特定のワークロード向けに最適化していないこと。
ハイパーコンバージドシステムはサーバーベースのハードウェアを高度に仮想化して、単一のサーバーベースハードウェアによってコンピュートおよびストレージ機能を提供する製品だ。

2020年に向けて年間平均13.8%で成長

IDC Japanの発表によると国内コンバージドシステム市場の2015年の規模は支出額ベースで422億3,000万円だった。さらに2016年の同市場は前年比13.6%で成長して479億9,000万円になると予測している。
さらに国内コンバージドシステム市場の2015年~2020年のCAGR(年間平均成長率)は13.8%で、2020年には804億6,200万円になると予測している。
サブマーケット別に見るとインテグレーテッドプラットフォームが26.8%増、インテグレーテッドインフラストラクチャが18.1%減、ハイパーコンバージドシステムが128.1%増になると見ている。

サブマーケット別では成長に大きな差

インテグレーテッドプラットフォームは市場をけん引してきた製品の出荷が2015年は鈍化し、前年比29.2%減だった。しかし2016年上半期の出荷動向を見ると同社の想定よりも大きな改善傾向を示した。IDC Japanでは今後も2016年上半期の改善傾向が継続すると分析している。
インテグレーテッドインフラストラクチャは採用機会が減少しているという。その理由としてトラディショナルIT(Non Cloud)やエンタープライズプライベートクラウドの潜在需要を、パブリッククラウドサービスが代替するといった動きが加速していることを挙げている。
パブリッククラウドで採用されるシステムはインテグレーテッドインフラストラクチャではなく、汎用的なx86サーバーをスケールアウトして構築されるケースが多い状況にあるという。

ハイパーコンバージドの需要が拡大

ハイパーコンバージドシステムはインテグレーテッドプラットフォームやインテグレーテッドインフラストラクチャが持つ導入メリットである「導入容易性」「導入工程の短縮」「システムの安定稼働」「ワンストップサービス」に加えて、「スモールスタート」「柔軟性/拡張性」といったメリットを併せ持っている。
これらの特徴によって相対的に導入規模の小さい企業や事業拠点、競争環境の変化が大きい業種、業態において採用が進むと分析している。
その結果、ハイパーコンバージドシステムが2020年の国内コンバージドシステム市場に占める割合は2015年の9.4%から26.5ポイント上昇して35.9%になるという。
IDC Japanで本調査・分析を担当したエンタープライズインフラストラクチャ マーケットアナリストの宝出幸久氏は「デジタルトランスフォーメーションによるアプリケーションの多様化やITリソースの拡張予測が立てにくくなることを背景に、ハイパーコンバージドシステムのメリットである迅速な導入、スモールスタート、拡張性といった点が評価され、国内での普及がさらに進む」と分析している。(レビューマガジン社 下地孝雄)

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