
戸田覚が解説 働き方を変えるTODOの使い方!
テーマ 働き方改革に役立つTODO活用術
TODOでチームワークを高める
効率的に仕事をしようという機運が高まっている。これからは人口が減少する一方の日本では、少しでも生産性を高めていかなければ人手不足が解消できなくなるだろう。また、短時間の労働でたくさんの給与がもらえるならば嬉しい限りだ。今回はそんな業務改革に役立つTODOの使い方を説明する。
メンバーを集めた進捗報告会議をなくせる
例えば、買い物に行く際に忘れ物がないように手に入れるべきモノを箇条書きにする。買い終えたら横線を引いて消していけばヌケはなくなる??これがTODOリストの超基本的な使い方だ。こんなチェックリストに仕事でやるべきことを書いたのが始まりなのだ。
その昔、PCがまともに使えなかった頃は、そんなリストを作成してシステム手帳に挟み込んで使っていた。ところが、紙のリストでは、終了したものが大量に増えてくるとぐちゃぐちゃになるのが困りものだった。他にもアナログでは絶対にできないアラートなどもデジタルならお手のものだ。今回は、さらに一歩進んで働き方を変えるような便利なTODOリストの使い方を紹介していこう。
重要なのが「共有」だ。自分だけでなく他のスタッフのTODOも確認できれば仕事の進捗が分かる。上司が部下のTODOを管理するのも重要だが、横並びで同僚の仕事の進み方を見ることも必要なのだ。上司・部下の関係以外でも、仕事の流れで関連する人の進捗は常にチェックできたほうがいい。「製品の設計が遅れそうだから、販促も遅らせよう」といった判断が、本人にいちいち確認しなくてもできるのだ。
つまり、人のTODOを丸ごと見てしまうのである。もちろん、自分のTODOも人に公開する。管理がきつすぎて困るように思うかもしれないが、実はその方が楽なケースは多い。少なくとも、メンバーが集まって進捗の報告をするような会議は一切不要になるだろう。
僕が使っているTODOアプリは「Wunderlist」だ。スマホとPCの両方で使うことができる。PCではWebブラウザーベースでも利用可能だ。もちろん、同じアカウントでログインすることで、同じリストを使えるようになる。TODOの共有ができるうえに、基本的には無料で使えるのが最大のメリットだ。
さらに、メンバーもこのアプリを使っていれば、招待することでTODOの共有が可能だ。他の人が行うべき作業がどう進捗しているのかが一目瞭然になる。重要なのは、しっかりとTODOを入力して確認することだけだ。
チームで使うには意識付けが大切
TODOをうまく使いこなせない人に、必ず入力してチェックしてもらうためには、まず意識付けが大切だ。「○○の作業は終わった? 必ずTODOに入れておいてね」とことあるごとに念押しをして確認を取ろう。TODOリストに入力するほうが実は面倒ではないということを理解してもらうのだ。
自分だけのTODOでもチェックするのが大変なのに、人のTODOまでどうやって管理するのか---という質問をよく受けるが、実はそう大変でもない。
リストを見るのは空いている時間だけに限ってしまえばよい。電車の中などでも移動中にちょっと見るだけでOKだ。その上で、メールの通知サービスを使うと毎朝期限が来たTODOをメールで知らせてくれるようになる。メールの一覧を見れば、他のメンバーを含めて、遅延している作業がすぐにわかるわけだ。
また、人から依頼された作業はそのまま簡単にTODOに登録できる。Wunderlistの場合は、ログインする際に登録したメールアドレスを送信主にして「me@wunderlist.com」にメールを送るだけだ。作業の依頼をメールで受信したら、上記のアドレスに転送するだけで内容までリスト化できてしまう。この仕組みを知っていれば、作業依頼をメールの箇条書きでするというルールがチームの中でできてくるだろう。
通知機能でうっかり忘れを防止
もちろん、通知も重要なポイントだ。アラームやポップアップで警告を出してくれれば、うっかり忘れの防止になる。例えば電話をかけるような“点”の作業なら、そのタイミングや10分程度前に警告すればよい。だが、数日かかる企画書作成のような作業では、締め切り直前にアラートを鳴らしてもらったところで、もう間に合わない。こんな作業を管理したいなら、着手日、中間日、完了日など複数のタスクを登録しておき、それぞれでアラートを鳴らせばいい。アプリによっては、一つのTODOに対して複数のアラートを設定できる。
TODOは常にチェックできないと意味がない。Wunderlistなら、スマホからもPCと同様にリストを見られる。iPhoneだけでなくAndroidにも対応しているので、デバイスを持っていないから使えない??というクレームが起こりにくい。
まずは重要なプロジェクトに関するTODOから共有して進めてみてはいかがだろう? いちいち進捗を尋ねるという、お互いに気まずい作業をなくせるはずだ。
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