
最強の会議術:録音アプリの活用
テーマ 最強の打ち合わせ・会議ノート術
最強の会議術:録音アプリの活用
会議や打ち合わせでは当たり前のようにノートを書く。打ち合わせの内容を記録して後日の仕事に役立てていくためだ。ところが、誰もがスマホやPCを持っているのに、単に内容を入力していくという古い記録方法に頼っている。もっと便利で確実な会議記録の方法を紹介しよう。
会議や打ち合わせは録音で記録しよう
会議や打ち合わせの内容を記録したいなら、もはや、テキストで打ったり文字で書くのは古すぎる。完璧に記録したいならビデオで撮影すればよい。僕は取材で動画を撮ることが多いのだが、ビジネスの会議では、そうもいかないだろう。顧客とのミーティングでビデオを撮っていたら「何をするんですか?」と言われかねない。
そこで、次善の策としてオススメなのが録音だ。プレゼン以外の会議は録音をすれば、ほとんどの内容を記録できる。プレゼンではスライドが見えないので記録性は落ちるが、再生時に照らし合わせれば、なんとか把握できるはずだ。
ただしICレコーダーでは、録音をしていることが思いきりわかってしまうので、打ち合わせのプレッシャーになりかねない。そこでiPhoneなどの録音アプリを使う人が多い。
スマホによる録音も悪くないのだが、問題はファイルの管理だ。そもそも音声ファイルは後で内容を検索できない。また、実際に録音して再生してみると分かるが、気になった発言を探し出すのがとても大変だ。1時間の録音なのに、該当箇所を探すのに10分以上かかることもある。直近の会議なら発言者や時間が分かっているのでそれほど困らない。だが、1カ月も前の会議になると、頭から聞いていかないと見つからないこともある。
画面で紹介しているiPhoneアプリ「Voice Record Pro」は、ブックマークの機能がある。例えば、話の内容が予算に移ったら「山田課長予算の話」など、見出しを付けておけばよい。再生時にはブックマークの箇所に簡単にジャンプできるので重要な部分を取り出しやすい。
一つのノートファイルで文字と録音を両方管理
ただし、会議中にiPhoneをいじってテキストを入力するのは、かなり具合が悪い。会議に集中せずにメールのやりとりなどをしているように感じられてしまう可能性も高いのだ。
そんな課題を解消する方法としてオススメなのは、手元のメモと録音をリンクさせる方法だ。ワープロなどで会議の内容をメモしている際に、重要な話題になったらボイスレコーダーをチラ見して「23分 山田課長予算の話」などと書いておく。この作業を繰り返せば、探しやすい議事録ができあがる。しかし、ファイルを見ながらボイスレコーダーで再生するのも大変だ。そもそも、一つの打ち合わせに対して、文字で記録したテキストファイルとボイスレコーダーの音声ファイルという2種類のファイルを管理するのはナンセンスだ。
この問題を解消するのがEvernoteやOneNoteだ。どちらも音声を録音する機能を持っている。つまり、一つのノートファイルで文字と録音を両方管理できるのだ。手元でメモを取りながら、重要な部分にさしかかったら「20:45 田中課長予算の話」などと記録しておけば、後で再生する際も楽だ。目の前に録音の経過時間が表示されるのでとても使いやすいはずだ。
注意したいのは、マイクが良くないPC。そもそもPCのマイクはWebチャットなどに使うために搭載されているので広範囲の声の記録には適していない。正確に録音できるか一度はテストしておこう。どうしてもうまく録音できないなら、外付けのマイクを追加することをオススメする。まあ、録音していることが思い切り分かってしまうのは困りものだが……。また、キーのタイプ音がうるさいノートPCも問題で、カタカタと音が鳴って後で聞く気になれないので、こちらも外付けのマイクがあるといい。
録音と手書きメモなどを完璧にマッチングさせる
iPadのアプリには、録音しながら記録できるノートがある。さらに、手書きまで利用できる「Notability」を使えば完璧だ。記録したテキストと音声がリンクするので、時間をメモしておく必要がない。録音ボタンを押したら、後は何も考えずにメモを書いていくだけだ。テキストで記録してもいいし、Apple Pencilなどを使って手書きをしてもかまわない。
記録を終えたら、音声を再生しながらテキストや手書きの図などをタップしてみよう。すると、その情報を記録した時点の音声メモが再生できるのだ。このアプリを使うと、録音と文字や図の情報のマッチングが完璧に行える。会議の記録には最強のメモアプリと言えるだろう。
他にも同様の機能を持つノートはいくつかある。「AudioNote」もテキストや手書きとの連動に対応する。iPadにキーボードを組み合わせて使うのが最良だ。
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