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市場調査・分析・予測 [ Market research ]

国内企業におけるデバイスの管理・活用は、個人依存が多く成熟度が低いのが実情

[2017.04.27]

●デバイス管理ツールの導入は限定的

IT専門調査会社のIDC Japanは国内のユーザー企業に対してユニファイドデバイスマネジメント(デバイス管理/戦略)に対する取組み状況を調査し、成熟度を分析した結果を2017年1月11日に発表した。
発表によると国内のユーザー企業の約半数が個人依存(成熟度ステージ1)および限定的導入(成熟度ステージ2)にとどまり、デバイス戦略を策定し一定のビジネス効果を創出している「成熟度ステージ4/5」の割合は26.9%であることがわかった。
同社では企業におけるユニファイドデバイスマネジメントレベル(成熟度)について客観的に評価することを目的として、「IDC MaturityScape: Unified Device Management 1.0」フレームワークを開発した。このフレームワークに基づき「ビジョン」「プロセス」「テクノロジー」「プラットフォーム」「資産管理」の五つの特性を評価指標として、それぞれの成熟度を調査分析した。
この調査は2016年10月に実施したもので、ITサービス業界を除く従業員数500人以上の企業に所属し、IT関連部門の担当者/責任者/管理者/事業部長/CIOでデバイス管理/戦略およびエンドポイント戦略や計画策定に関与する200人に対してWebアンケートを実施し、これらを総合して国内企業のユニファイドデバイスマネジメントへの取り組みに関する成熟度を分析したもの。
成熟度はユニファイドデバイスマネジメントについてまったく導入していない場合をステージ0(未導入)とし、導入後のユーザー企業の成熟度を、ステージ1(個人依存)、ステージ2(限定的導入)、ステージ3(標準基盤化)、ステージ4(定量的管理)、ステージ5(継続的革新)までの5段階で評価している。

●全社統一のデバイス戦略には至っていない

調査の結果、国内企業の40.0%が限定的導入(ステージ2)に、25.3%が標準基盤化(ステージ3)にとどまっている。多くの国内企業は一部の部門あるいは部門単位で統合化および自動化されたデバイス管理を行っており、その効果を評価している。
部門ごとに一定の投資を実施しているためデバイスのリスク管理には対応しているものの、ビジネス成果に一貫性はなく全社で統一したデバイス戦略には至っていないという。また多くの企業は事業価値を創出しITの生産性を向上させるためのデバイス活用のレベルには達していないと同社は指摘する。
ステージを上げるためにはビジネスに貢献する標準化されたデバイス管理プロセスを継続的に見直し、セキュリティと利便性を最適化したクライアント基盤を構築し、ビジネスイノベーションや変革を実現することが求められると提言する。

●米国でも同様の課題があるが一歩先を行く

米国における成熟度は日本と同様、限定的導入(ステージ2)もしくは標準基盤化(ステージ3)にとどまっている企業が多いものの、定量的管理(ステージ4)と継続的革新(ステージ5)の割合は日本よりも高く、日本と比較してさらに上のステージへ移行している状況にあるという。
また日本企業は米国企業と比較してステージ4以上への移行が遅れているという。その理由はITリテラシーの低さ、IT人材の枯渇およびIT人材に対する低い評価、デバイス管理/戦略の責任者の権限/役職が低いことが要因であると指摘する。
そのためステージを上げるには「ITリテラシー向上」「権限/役職の確保」「IT投資の評価」「IT人材育成」という正のスパイラルを回す必要がある。
IDC JapanでPC、携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストを務める渋谷 寛氏は「企業経営者/CIOは自社のデバイス管理/戦略を真剣に検討し、戦略的基盤として形成して生産性向上や売上拡大に寄与することを再考すべきだ。このことによってリスク評価やコスト評価を考慮した事業施策の意思決定が行え、運用プロセスや先進的なテクノロジーの活用への取り組みが進展し、さらに成熟度が高まる」と述べている。
(レビューマガジン社 下地孝雄)

■国内ユニファイドデバイスマネジメントの成熟度ステージ分布

出所:IDC Japan

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