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マガジン [ Magazine ]

指先で感じる新生MacBook Proの進化

[2017.01.23]

新たな進化は指先に

 

MacBook Pro

 

 

AppleのMacのノートブックで最上位モデルに位置するMacBook Proの最新モデルは、指先で操作できるTouch Barを備え、旧モデルに比べて薄く軽く速くなった。最新にして最速のMacBook Proをレビューする。

 


三つのモデルをラインアップ


新しいMacBook Proシリーズは、全部で三つのモデルをラインアップしている。最上位の15インチモデルは、2.6GHzクアッドコアのインテル Core i7プロセッサーを搭載し、Turbo Boostを使用すると最大で3.5GHzのハイパワーな演算処理を実現する。ストレージ用メモリーは、PCIeベースSSDを256GB〜搭載し、2,133MHzの16GBメモリー空間が用意されている。グラフィクスはRadeon Pro 450で2GBのメモリーを搭載している。そして四つのThunderbolt 3ポートを備える。


一方、インテル Core i5プロセッサーを搭載する13インチモデルは、今回の新製品の特長であるTouch BarとTouch IDを搭載したモデルと、搭載していないモデルを揃える。非搭載のモデルは、プロセッサーの処理性能が2.0GHzのデュアルコアになり、Turbo Boost時は最大で3.1GHz。ストレージ用メモリーは256GB〜になるが、本体メモリーは8GBで1,866MHzになる。グラフィクスはインテル Iris Graphics 540を搭載し、二つのThunderbolt 3ポートを備える。ベーシックなスペックとなっている非Touch Barモデルは、その分だけ価格も抑えられている。


ベーシックモデルよりも高価になるTouch BarとTouch IDを搭載した13インチのモデルは、プロセッサーが2.9GHzで、インテル Iris Graphics 550と、四つのThunderbolt 3ポートを備えている。予算と用途に合わせて、柔軟に選べるラインアップになっている。

キーボードは再設計され、Appleの新しい第2世代のバタフライ構造を採用。感圧タッチトラックパッドも大きくなった。

スマホの操作感をキートップに


新しいMacBook Proの特長は、なんといってもファンクションキーの代わりに配置されたTouch Barにある。F1からF12まで並んでいたファンクションキーの位置に、スマホの画面のようなディスプレイが配置されている。そして、利用するアプリケーションに合わせて、機能や操作を補佐するためのアイコンや文字やガイドが表示される。その絵や文字を指先でタッチすれば、キーボードやタッチパッドを使わずに、手早く機能を実行できる。


表示される内容は、アプリごとに変化する。例えば、Mac OSに標準で搭載されているメールを使うと、アプリのツールバーに表示されている「返信」などのボタンが、Touch Barに表示される。それを指先でタッチすれば、そのままメールの返信が可能だ。さらに、メールを作成するときに頻繁にやり取りする相手の名前とメールアドレスが、Touch Barに表示される。もちろん、その名前をタッチすれば、メールアドレスが自動的にメールの宛先に入力される。


この他にも、SafariなどのWebブラウザーを使えば、複数サイトのタブを表示したり、「進む」や「戻る」ボタンの代わりになる。さらに、文字入力では漢字の変換候補だけではなく、絵文字などもカラフルに表示される。今後も、多くのアプリがTouch Barをサポートするようになれば、その便利さはさらに広がる。


Touch Barの右端にあるボタンは、電源のオン、オフ用に使うだけではなく、iPhoneの指紋認証のように機能するTouch IDの読み取り装置になっている。自分の指紋を登録しておくと、ログインなども指先でTouch IDに触れるだけでいい。Apple Payにも対応しているので、オンラインでの決済もタッチするだけになる。あまりに便利なので、ついついApple Payを使い過ぎてしまうのではないかと心配になるほどだ。


Touch BarやTouch IDは、もともとiPhoneのようなスマホで培われてきたデバイスやユーティリティの応用になる。最近では、最初に触れる電子機器がPCではなくて、スマホやタブレットという世代も増えている。そうしたユーザーにとって、これまでのノートPCでは常識だったキーボードやタッチパッドなどの操作は、不慣れなものに感じられるようだ。


それに対して、Touch BarとTouch IDならば、面倒な操作を行わなくても、スマホのような感覚で、直感的に触って使えるようになる。まさに、これから大人になる世代の将来を見据えたユーザビリティを提供している。

キーボードの上部にはファンクションキーの代わりにTouch BarとTouch IDが配置された。

クリエイティビティを刺激


MacBook Proは、フォトグラファー、映像製作、Webデザイナー、アプリケーション開発者など、創造性を発揮する仕事に従事する人たちに高く支持されてきた。今回の新モデルも、そうしたクリエイターたちの期待を裏切らない高性能な進化を遂げている。高精細で明るく発色の綺麗なディスプレイは、一度眼にしてしまうと、他のノートPCが物足りなくなってしまう。ボディも薄く軽くなったので、15インチのモデルでも持ち歩くのは容易になった。


こうした進化は、クリエイターにとってメリットが多いだけではなく、ビジネスで使うデバイスとしても、新たな魅力を生み出す。例えば、米国の西海岸を中心とした先進的な企業では、社員が使うPCを自由に選べるようにしている。マイカーで通勤する人が好きな車を買うようなもので、お気に入りのPCを使うということは、それだけで仕事に対するモチベーションが向上する。その結果、仕事の効率が良くなるだけではなく、新しいアイディアが閃くような創造性の発揮にもつながる。


単に高性能になっただけではなく、Touch BarとTouch IDという新たな機能を備えたMacBook Proは、多くのビジネスパーソンにとっても、クリエイティビティを刺激して、ビジネスに効果をもたらす1台になるだろう。

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