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労務手続きはクラウドサービスで自動化すれば役所に行かなくてすむ!

[2016.11.11]

人事×クラウド 2

 

 

労務関連の書類作成・申請をWebで完結


2013年に設立されたクフが提供しているのは、社会保険・雇用保険の手続きを自動化するクラウドサービス「SmartHR」だ。社会保険や雇用保険は関係者が多く、手続きに時間がかかる。必要な書類を手書きで揃えて、さらに役所に行って窓口対応のために時間を費やさなければならない。中小企業などでは経営者が自ら作業していたり、経理担当が任されていたりするが、いずれも重い負担となる。そうした負担を解消するのがSmartHRだ。


SmartHRは、総務省が運営する電子申請システム「e-Gov」の外部連携APIの公開とほぼ同じタイミングで開発された。画面のフォームに必要事項を入力することで書類を自動的に作成でき、役所への申請もWebで完結させられる。新入社員には入社時に必要事項を自分で入力させることが可能だ。クフ 代表取締役CEOの宮田昇始氏は、「例えば、社労士を介して郵送のやり取りも含めて3週間ほどかかっていた保険証の発行手続きなどを1週間ほどに短縮できます」と説明する。

「手間と時間がかかる労務手続きを自動化します」

 

クフ 代表取締役CEO
宮田昇始 氏

SmartHRは、入社・退職の手続き、扶養の追加・削除、給与改定・月変の手続き、従業員の引越し、「関東ITソフトウェア健康保険組合」「TJK 東京都情報サービス産業健康保険組合」の主要手続きなどに対応している。マイナンバーの収集・管理も可能だ。実際、社員の入退社の際の手続きの電子化による負担軽減、従業員情報の一元管理の実現によるExcelや紙の書類の管理にかかっていたコストや時間の削減、さらに労務の内製化による工数削減といったメリットをユーザーは享受できる。

SmartHR

①トップ画面。入社や扶養追加などの手続きが可能。
②必要書類を自動作成できる。
③スマートフォンでも利用可能。

社労士向けのサービスも用意


HRテック市場において、採用などに関するサービスを攻めのサービスと捉えるならば、労務関連の業務を効率化するSmartHRは、守りのサービスとみなせるかもしれない。しかし、守りはそのまま攻めにも転じさせられる。実際、SmartHRを導入したクラウドワークスは、担当者の労務にかかる時間を1/3に減らすことができ、それによって生まれた時間を利用して新しい人事制度の準備、施行を実現させた。これはSmartHRの導入が攻めの投資につながった好例と言えるだろう。


また、社労士がSmartHRを活用すれば、煩雑な作業にかかる時間を削減でき、その分、企業コンサルティングに注力できるようになる。SmartHRには「SmartHR for Adviser」という社労士向けのサービスも用意されていて、同サービスを利用すれば、各種手続きの電子申請機能などに加えて、複数の顧問先の情報の一元管理が可能になり、顧客先との情報共有を円滑化できる。


SmartHRのメインターゲットは中小企業だと宮田氏は話す。昨年11月のサービス開始から約10カ月で利用企業は2,000社を突破した。年末調整に対応した「ペーパーレス年末調整機能」も公開しており、さらに勢いがつきそうだが、「市場の成長には啓蒙も必要です。クラウドサービスで労務管理が可能なことをさらにアピールしていきます」と宮田氏は今後の展望を示す。

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