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人事データをクラウドサービスで一元管理。社員の帰属レベルも判定できます

[2016.11.07]

人事×クラウド 1

 


人事データを一元管理


次世代人事プラットフォーム「jinjer(ジンジャー)」を提供しているのは、人材事業などを営むネオキャリア。労働人口の減少、求人倍率の向上で、企業は新卒も中途も採用が難しくなってきていることを痛感した同社は、企業の人事業務に対してどのようなソリューションを提供していくべきか検討した。ポイントになったのは、「従業員の生産性」「エンゲージメント(会社への愛着心、帰属意識)」「モチベーション」だ。


 「現在、企業は採用活動に従来以上にコストを要するようになっています。そこで、採用した人材が活躍できる土壌を提供することで、採用に費用をかけなくてすみ、戦略的な人事を実現できるソリューションの開発を目指しました」とネオキャリア 経営企画部 マネージャーの小口敦士氏は振り返る。

「人事データの数値化、可視化で戦略人事を実現します」

 

ネオキャリア 経営企画部
マネージャー
小口敦士 氏

こうして開発されたのがjinjerだ。採用管理、教育研修、人事管理、勤怠管理、マイナンバー、社会保険、福利厚生、給与計算などで活用される人事データを一元管理できるクラウドサービスである。jinjerを導入すれば、人事データの一元化によって、社内状況の可視化が実現する。経営者は戦略立案や活用人材の明確化、人事責任者は人事部の生産性や分析精度、従業員エンゲージメントの向上、人事実務担当者は実務工数の削減、引継業務の簡易化、コスト効率の向上といった価値を享受できる。

 

 

エンゲージメントレベルも測れる


例えば勤怠管理は、マルチデバイス対応で、PC、タブレット、スマートフォンを活用してどこでも打刻できるようにしている。ICカードを活用した打刻も可能だ。グーグルマップと連携しており、登録住所の一定範囲内からの打刻も行える。営業員など直行直帰で勤務する従業員が多い企業にとって役立つ機能だという。管理者画面はスマートフォンにも対応していて、初期設定や従業員の追加、グループ設定、従業員からの休暇申請の承認などがどこでも行える。シフトや休暇、予実管理のデータはリアルタイムに反映されるため、さまざまな判断を即時に実施できる。


勤怠管理では、AIを活用したエンゲージメントアラート機能が利用できる点も特長だ。これは、従業員の出勤率、残業率、休暇率などを過去90日間測定し、業界平均値を加えて機械学習から7段階でエンゲージメントレベルを算出する機能だ。モチベーションが低下していると予測される従業員については人事担当者にアラートを送る。「従業員の退職を未然に防ぎ、離職率の低下、人事戦略・組織力の強化に貢献する機能です」と小口氏はアピールする。さらにjinjerの勤怠管理は従業員の笑顔率を判定する機能も提供している。これは従業員の出社時にPCやスマートフォンなどのカメラに向かって笑顔をつくってもらい、その笑顔のレベルを判定する機能だ。この笑顔率も従業員のエンゲージメントレベルを測る指標になる。

jinjer 勤怠管理

①ハートの数で従業員のエンゲージントがわかる。
②打刻の実績や現在の打刻状況、笑顔判定の結果を確認できる。

jinjerで提供される採用、勤怠、労務などの機能はAPIによって既存システムとの連携も可能。例えばストレスチェックシステムとも連携させられるため、「毎回チェックするだけでなく、過去のデータと比較したりしてPDCAにつなげられます」と小口氏は説明する。


ネオキャリアではサービスの低価格化にもこだわった。実際、勤怠管理は1アカウント月額200円以下に設定されており、採用管理は年間50万円(無料プランもある)で提供される。「人事にコストをかけられない企業でも利用しやすくするためです」(小口氏)

jinjer 労務管理

③人事担当者が入社手続きを始める際の最初の画面。
④人事担当者の現在のToDoが確認できる。

採用に関するオペレーション業務を削減


転職サイト「ビズリーチ」を運営するビズリーチが提供しているのは、戦略人事クラウドサービス「HRMOS(ハーモス)」だ。同社は、人事担当者はもっと戦略的な仕事に時間を割くべきだと考えている。合わせて、非効率をなくすことで最適な戦略を描き、収益までコミットするチーム・組織を実現していくことが必要だと指摘する。そのためには、オペレーション業務の負荷を極力減らして、データを活用することが必須だ。営業もマーケティングもデータは不可欠の時代であり、これからは人事もそうなっていくと同社は断言する。


そこでビズリーチは、常に最新のテクノロジーをコストを抑えながらビジネスに活用できるクラウドサービスという形態で、人材をどのようにして採用し活用すべきか? といった課題に対する最新の知見とテクノロジーによる解決策を企業に提供すべくHRMOSを開発した。そのHRMOSは、人事データベースを中心にして、採用、勤怠、評価、人材開発、組織、健康、経費、給与などの人事機能をワンストップで可能にする。各機能は、「採用管理」「勤怠管理」「評価管理」のモジュールを通じて提供される。


第一弾として提供が開始されている採用管理は、応募から選考、候補者へのメール連絡など候補者に関連する情報の一元管理を可能にし、採用に関するオペレーション業務の削減、生産性の向上に寄与する。選考実績や進捗状況をグラフで表示して、分析レポートを抽出できる機能も実装。数値に基づいた選考分析を可能する。面接官ごとの評価グラフや媒体ごとの採用単価指標も確認可能だ。リファーラル促進機能などが充実している点も特長だという。

HRMOS 採用管理

①選考状況サマリー画面。
②選考管理画面。
③現時点の選考通過率(求人ごとの選考通過率)も確認できる。
④面接官別の選考評価実績レポート画面。

今年の11月には勤怠管理、来春には評価管理をリリースする予定だ。「勤怠管理情報の連結」「社内評価データの取り込み」などをAPIで手軽に行えるようにすることで、今後はデータやAIの活用をさらに促進していくという。特にAIは、社員の成果やそれに対する上長コメントなどの言語解析、出退勤データや経歴データのディープラーニング、それらをベースとした「その企業が伸びるために採用すべき人材像」の明確な可視化などに活用される。


現状は中小・ベンチャーから大企業まで幅広く利用されている。中でも中途採用が年間10名以上ある企業に多く導入されているという。業種はITから小売りまで多彩だ。

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