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クラウド+アドオンの組み合わせ提案でクラウドをカスタマイズ

[2016.10.24]

クラウド+アドオンの組み合わせ提案で
企業の要望に応えたカスタマイズを実現する

 


オンプレミスからクラウドへのリプレース案件が増えているのが、グループウェアだ。しかし移行する際にネックになるのが、ユーザー企業の個々の要望に対応できない点だ。そうしたユーザー企業や販売店が抱える課題を解決するのが、クラウドの機能拡張を実現できるアドオンの存在である。

 

 

Lesson 1

企業利用に適したOffice 365が抱える課題


クラウドベースのグループウェアは、メールやカレンダー、情報共有のためのオンラインストレージなど、業務を進める上で必要な機能が揃っている。従来であれば自社でサーバーを構築し、その上でグループウェアを稼働させるケースが多かったが、インターネット接続ができる環境であればどこからでもアクセスできる点や、サーバーの保守管理の手間がなくなる点などから、昨今はオンプレミスのグループウェアからクラウドのグループウェアに移行するケースが増加している。


その中でも、特に企業のユーザーからニーズが高いのが、日本マイクロソフトが提供するクラウドサービス「Office 365」だ。Office 365は、前述したグループウェア機能を搭載している点や、データの保存先が同社の国内データセンターである点などから、企業ユーザーがクラウドのグループウェアに移行する際に第一の選択肢としてあがりやすい。多くの企業で利用されているActive Directoryと連携することでシングルサインオンを実現できるなど、企業の組織管理を踏まえた利用が可能な点も、企業利用に適しているポイントの一つだ。


しかし、日本国内でOffice 365を利用する上では課題もある。Office 365は日本の商習慣に適した機能が搭載されていなかったり、カレンダーの表示の仕方が組織利用に適していなかったりするのだ。また、クラウドは場所を問わずにアクセスできる点がメリットだが、半面意図しない場所やデバイスからサインインされることによるセキュリティ不安があるなど、ユーザー企業ごとが抱える課題に対処できていない面もある。

 

 

Lesson 2
ユーザー企業の不満点を解消するアドオン


クラウドベースのグループウェアが抱える課題解決に有効なのが、クラウドの機能を拡張するアドオンだ。例えばOffice 365では、SharePoint上でサービスの機能強化や補完、セキュリティ強化などを実現できるアドオンが公開されている。ネクストセットは、そうしたOffice 365のアドオンの開発・提供を行う会社の一つだ。


ネクストセットの代表取締役を務める別所貴英氏は「Office 365のアドオンは、マイクロソフトのSharePointアプリをベースに開発しています。当社の前身であるサテライトオフィスは、もともとECサイトなどのWebシステム開発を得意とした会社でした。そのため、Webアプリ開発のノウハウを持っており、アイデアをアドオンとして形にする基盤がありました。ネクストセット自体は2013年設立の若い会社ではありますが、すでに数多くのアドオンを提供しており、ユーザー企業のOffice 365に対する不満点をカバーできるラインアップを用意しています」と語る。


例えば、前述したようにユーザー企業はクラウドを導入する際にセキュリティに対して不安を覚えるケースが多い。そうしたユーザー企業に対しては、端末やユーザーに応じてアクセス制御を行える「シングルサインオン」のアドオンを提供している。アドオンの価格は1個あたり月額100円/人。2個の場合は月額150円/人、3個は月額200円/人、月額300円/人で全アドオンが利用できるようになる。

 

 

Lesson 3
日本独自の商習慣にOffice 365をカスタマイズ


別所氏は、販売店がOffice 365とアドオンをセットで提案するメリットについて、次のように語る。「オンプレミスのグループウェアからクラウドのグループウェアに移行する際ユーザー企業から挙げられる要望として、前述したセキュリティや、国産のグループウェアのような部署ごとの階層別表示などの機能が実装されていることが挙げられます。しかし標準のクラウドベースのグループウェアには、それらの機能が搭載されていないことが多く、クラウドへの移行が進まなかったり、せっかく移行の話が出ていたにもかかわらずオンプレミスのままになってしまったりするケースもあります。そうした企業ごとの細かな要望を満たし、ユーザー企業の業務効率向上に寄与するためには、Office 365に加えてユーザー企業の要望に合ったアドオンの提案が必要になります」


例えばネクストセットでは、Office 365の標準のスケジュール機能の表示を国産のグループウェアのように、階層の組織やグループをツリー階層表示にできる「組織カレンダー」や、組織で必要な承認フローをOffice 365内で完結できる「ワークフロー機能」などのアドオンを用意している。販売店は多数のアドオンの中からユーザー企業が要望する機能のアドオンを組み合わせ、Office 365とセットで提案することで、その企業独自にカスタマイズされたOffice 365のグループウェアを提供できるのだ。


 「基本的にオンプレミスよりもクラウドの方が高機能です。そのため、販売店はユーザー企業の個別の要望をアドオンで対応し、高機能のクラウドサービスへの移行を促した方が、結果的にユーザー企業の業務効率向上につながるでしょう」(別所氏)

 

 

Lesson 4
自社独自のアドオン開発で提案の差異化を実現


Office 365のアドオンは前述したようにWebベースで開発できるため、Webアプリの開発技術がある企業であれば、ユーザー企業からの要望を元に、その企業独自のアドオンを開発することも可能だ。また、開発したアドオンはSharePoint上で公開して販売できるため、クラウドサービスを提案していた販売店が、アドオン開発のベンダーとして新しいビジネスをスタートできる。


 「当社も、クラウドサービスへのアドオン開発を始めたきっかけは、ユーザー企業からのカスタマイズ案件でした」と別所氏。スピードや柔軟な判断が求められるビジネスであるため、自社の柱のビジネスとすることは難しいかもしれないが、販売店自身のノウハウをパッケージ化して販売できれば、同様の課題を抱えているユーザー企業に対して横展開が可能になる。また自社が開発したアドオンがあれば、同一のクラウドサービスを提案する場合でも、販売店独自の付加価値をつけて提案することが可能になるだろう。


今回のネクストセットのように、従来とはバックグラウンドが異なる企業も参入できるのがクラウドビジネスの大きな特長といえる。これは逆に言えば、販売店自身もクラウドサービスを利用して自社で新たなビジネスをスタートできるとも言えるだろう。既存のアドオンで対応できる要望には、既存のアドオンとクラウドの組み合わせ提案によって対応し、自社のノウハウをアドオン化できる機会があれば、そのアドオンとともにクラウド提案を行うことで、独自性のある提案が行えるようになるだろう。

本日の講師

 

ネクストセット 代表取締役
別所貴英 氏

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