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リクルートキャリアと日本マイクロソフトが高度なHRテックでワークスタイル変革を進化

リクルートキャリアとリクルートホールディングスのAI研究所である「Recruit Institute of Technology」(RIT)は日本マイクロソフトと連携して「Evidence-Based HRM」ソリューションを開発すると2016年9月6日に発表した。

[2016.10.09]

Evidence-Based HRMソリューションについて説明する株式会社リクルートキャリア 商品本部 事業開発室 執行役員 木塚敬介氏(右)と日本マイクロソフト株式会社 代表取締役社長 平野拓也氏。

個人と組織の能力を引き上げるHRテック

FinTech(フィンテック)などこれまでITを積極的に活用してこなかった分野の基幹領域にも高度なIT、ビッグデータやAI、クラウド、IoTを活用して高次元の効率化、生産性、最適化を図る取り組みが広がっている。その中で最近注目されているのが、業務におけるヒトと組織の支援となるHRテックだ。
HRテックとはHR(Human Resource)とTechnologyを組み合わせた造語で、ヒトや組織の業務効率、生産性を高度に引き上げるとともに、採用・教育・評価・配置などの人事関連業務を最適化する新しいIT活用領域だ。
ヒトが利用するモバイルとクラウドを通じて収集したビッグデータを解析して音声認識や画像認識、AIによるアシスタントなどを利用して、個人と組織の生産性や創造性を向上させる効果が期待できる。
少子高齢化による就業人口の減少などによる人材確保の問題をはじめ、人材不足による生産性の低下、人材不足による事業成長の鈍化などの問題を解決することも期待されている。

Evidence-Based HRMの実現を目指す

リクルートキャリアと日本マイクロソフトがソリューション開発に取り組む「Evidence-Based HRM」とは恣意性が排除されたデータに基づき合理的、かつ個人の納得を前提に企画・推進するHRM(Human Resource Management:人的資本管理)と説明している。
つまり経験や勘に頼るのではなく、データに基づき、さらに個人が納得して積極的に行動できる人材の管理・活用・育成の手法だ。

Evidence-Based HRMの役割を示す概念図。

 

リクルートキャリアでEvidence-Based HRMソリューションの開発に取り組む商品本部 事業開発室 執行役員の木塚敬介氏は同社の調査を示し「80%以上の人は働く喜びが必要だと思いながら、60%以上の人が働く喜びを実感していない」と指摘し、HRテックに必要なのは「最適解」よりも「納得解」だと強調した。

リクルートキャリアのアンケート調査の結果では働く喜びを実感している人が少ないことが示された。

HRテックでは「最適解」よりも「納得解」が大切だと説明し、Evidence-Based HRMの必要性を強調した。

仕事のパートナーはCortana!?

ソリューションの実現にはマイクロソフトのビッグデータ分析プラットフォームのクラウドサービス群である「Microsoft Azure Cortana Intelligence Suite」や、画像認識や音声認識、自然言語によるコミュニケーションなど人間の「認知機能」をモデル化した「Microsoft Cognitive Services」、組織内の効果的なコラボレーションを促進し、組織が業務ごとに費やしている時間や、連携している組織や人など分析、可視化して組織内の効果的なコラボレーションを促す「Delve Analytics」、さらに「Office 365」などを利用する。
開発されるソリューションでは、例えばプロジェクトに適したメンバーを人事データなどを分析してAIを通じて提案したり、従業員の個人的な予定も考慮した適切なスケジュール管理をしたり、個人の表情を認識して健康状態や労働意欲を分析し、AIを通じてパーソナルアシスタント「Cortana」(コルタナ)が音声などで適切なアドバイスをしたりするなど、多様な機能を実現することを目指す。

まずは大企業をターゲットに展開

リクルートキャリアの木塚氏は「従業員が数万人規模の企業では管理者が各従業員と会話したり、体調を把握したりするのは困難」と指摘し、「例えば管理者と従業員のコミュニケーションを可視化すれば管理者の行動を改善して従業員がより働きやすく、能力を発揮できる環境が実現できる」と説明する。
ソリューションの提供時期については現在のところ未定だが、木塚氏は「我々のグループ内で実証を始めるほか、他社でも興味を持ってくれる企業を募って実証をしたい。それほど遠くない時期にはサービス提供を始めたい」と語った。(レビューマガジン社 下地孝雄)

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