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市場調査・分析・予測 [ Market research ]

大判プリンターの世界市場は堅調に成長/2016年はトレンドが変化して良い年になる!?

[2016.09.30]

出荷台数・出荷金額ともに好調

大判プリンター市場は世界的に堅調に成長しているようだ。IT専門調査会社のIDC Japanは2016年9月1日にIDCが発表した2016年第2四半期(4月~6月)の世界LFP(Large Format Printer:大判プリンター)の出荷実績の翻案を2016年9月21日に発表した。
調査結果によると2016年第2四半期の世界LFP市場の出荷台数は前年同期比3.9%増で、出荷金額は同7%以上と好調だったという。
なお調査対象はA2~A0以上の機器で、LFPには単機能プリンターと複合機が含まれる。また全てのベンダーデータは会計期日ではなく暦上の期日に基づいて算出している。

タイプ別・市場別でもプラス成長

UVプリンターの世界全体の出荷台数は2016年上半期の前年同期比成長率が約17%と大きく成長した。一方、エコソルベントプリンターの出荷台数は、積極的な製品の更新と集中的な宣伝活動を背景に前年同期比で5%近い伸びを示した。
トナー方式プリンターはアジア太平洋地域(日本を除く)が成長をけん引し、2016年上半期の前年同期比成長率は4.5%だった。
CAD/テクニカル市場における2016年第2四半期の出荷台数は前年同期比7.5%以上増加。その結果、2016年上半期の前年同期比成長率は4.5%となった。
同市場の上半期はアジア太平洋地域(日本を除く)では売上が不調だったものの、北米およびEMEA(欧州、中東、アフリカ地域)での出荷台数が伸びて成長をけん引したようだ。
グラフィックス市場における総出荷台数は前年同期比で2%近く減少したが、市場は生産性の高い大判印刷システムに移行しているため、出荷金額では前年同期比0.8%の微増となった。 

HP対抗の積極的な値引きが逆効果!?


2015年通年の世界トップ5ベンダーは2016年第1四半期、第2四半期もHP、キヤノン(オセ部門を含む)、エプソン、ローランドDG、ミマキの順で同じ順位を保った。
HP Latex、PageWide XL、FBシリーズが引き続き堅調だったHPは出荷台数、出荷金額ともに前年同期比でシェアを伸ばした。またHPの出荷金額シェア拡大の要因はHP以外のベンダーがHPに対抗するために積極的な値引きを行ったため出荷金額が減少したことだという。
世界第2位のLFPメーカーであるキヤノンのLFP総出荷台数におけるシェアは、水性、UV、トナー方式を合わせて22%以上を占めている。同3位のエプソンは出荷台数ではシェアが若干減少したが、2016年初頭に一部のエコソルベントプリンターのラインアップの販売を再開したことによって、出荷金額は増加した。
世界第4位のローランドDGは高耐久グラフィックス市場で引き続きトップを獲得している。同5位のミマキは新機種の発表と主要な地域における新規代理店との契約によってマーケットシェアを拡大した。 
このほかムトーの2016年上半期のLFP出荷台数は前年同期比10%以上増加した。これは昇華型、エコソルベント、UVの新機種の発売が市場シェアの拡大に貢献したようだ。

2016年はLFP市場にとって非常に良い年になる

この調査を担当した米国IDCでLFPトラッカー リサーチディレクターを務めるティム・グリーン氏は「世界的な傾向として大判プリンターの出荷台数は1年のうちで第2四半期が最も低調になりやすいが、今四半期はそれが当てはまらなかった。したがって2016年はLFP市場にとって非常に良い年になるはずだ」と予測している。
さらに「エコソルベントやトナー方式などのカテゴリーの回復により過去2~3四半期にわたる市場トレンドが打ち消され、今四半期の実績は予測よりも堅調だった」と話を続ける。(レビューマガジン社 下地孝雄)

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