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ネタと話題 [ Story and Topics ]

セミナー美味しいとこ取り♪ 『NEC iEXPO KANSAI 2016』注目セミナーレポート②

安全・安心・効率・公平な社会を実現するための先進テクノロジーとソリューションを出展


NECが注力しているビジネス領域と、その商材となるソリューションを紹介する総合イベント「NEC iEXPO」の西日本版となる『NEC iEXPO KANSAI 2016』が、7月21日と22日の2日間にわたりグランフロント大阪で開催された。展示会場ではNECが推進している社会ソリューション事業を支える同社の最新技術と先進ソリューションが実演を交えて紹介された。さらに併催されたセミナーでこれらの技術やソリューションが詳しく解説され、来場者は近未来の社会を体験しながらビジネスチャンスを探っていた。

[2016.09.09]

【モバイル・SIMフリー】 IoT時代の企業ネットは閉域モバイル+SIMフリー端末へシフトせよ!

NEC スマートネットワーク事業部 主席技術主幹 松田次博氏

企業利用デバイスはモバイルがメインに!?

 

モバイル端末の普及が急速に進んでいる。「エリクソン・モビリティレポート」によると2016年第1四半期の世界のモバイル加入数は74億と世界人口を超えている状態だ。IoT接続デバイス数も2015年の150億台から2021年には280億台と、年平均成長率27%で右肩上がりに推移している。


このようにインターネットにつながる端末が増加していく中で、企業ネットワークはどのように変化しているのだろうか。従来までの企業ネットワークは、固定通信が中心となっており、モバイル機器の位置づけは外部からリモートアクセスでイントラネットにアクセスするサブ機だった。しかし今後は、モバイルメインの企業ネットワークを構築する必要があるという。
 

安価なSIMフリー端末が低コスト化の鍵

 

なぜモバイル中心の企業ネットワーク設計が求められるのかというと、モバイル端末のほうがPC端末を導入するよりも安価であり、端末の種類も豊富であるためだ。相対的に安価で豊富になった資源をより多く使い、高い資源を少なくした方が、トータルでコストパフォーマンスが高くなる。また、低価格・高性能化が進むSIMフリー端末によってユーザー層や用途が拡大している。


そもそも格安SIMはなぜ格安なのかと言うと、MVNO事業者はドコモなどのキャリアからSIMカードを仕入れ、回線契約を結ぶ。SIMカード一枚当たりの価格は月額200円以内であるため、非常に安価に回線が提供できるというわけだ。

格安SIMを閉域モバイル環境で活用する

 

しかし、格安SIMによるネットワーク回線提供はコンシューマー向けであり、インターネットにつながっている。企業で利用する端末がインターネットにつながっているとサイバー攻撃の足がかりとなる可能性が高まるため、インターネットに接続しない「閉域モバイル」環境を導入する必要があるのだという。


閉域モバイル網とは、格安SIMの回線を直接企業のイントラネットに接続することで、端末をインターネットに接続させず、社内のPCやサーバーのように回線を介して利用できるネットワーク環境だ。モバイル端末に対してプライベートIPアドレスを割り振れるため、社内PCのように利用できる。

 

この閉域モバイルメイン網を活用したとある企業の事例が紹介された。
その企業では、閉域モバイル網にiPhoneを接続することで、内線・外線電話やネット利用をiPhoneで行えるようにした。またテザリングを活用することでタブレットPCに対するネット環境も構築した。これによりスイッチやルーター、配線の削減を実現したという。


このような閉域モバイル網の活用によるメリットは、コスト負担の低減だけではない。今年の4月に熊本自身が発生した際、この企業の熊本支社に務める従業員の自宅も甚大な被害にあった。しかし閉域モバイル網は利用できたため、スマホの内線電話を利用して、本社との通話が行えたという。
 

ポイントはパケットシェアと通信制限速度

 

それでは、セキュアな閉域モバイル網選択のポイントとは何だろうか。松田氏は、特に重視したいポイントとして「パケットシェアが可能であること」「データ容量超過時の速度制限が発生しても実用に耐える速度で使えること」を挙げた。

通常パケット使用量は、SIMカード1枚につき5GBまでといった制限がある。パケットシェアに対応しているサービスであれば、100枚のSIMカードの合計データ使用量が500GBに収まっていれば速度制限がかからないのだ。また、万が一全体で使用量をオーバーしても速度制限が300kb/s程度であれば実用に耐えられる速度であるため、使い物になる速度であるかどうかも確認の上、選択する必要がある。
 

SIMフリー端末の選定基準とは?

 

閉域モバイル網で使用するSIMフリー端末の選定も重要だ。例えば前述した閉域モバイル網の活用事例では、iPhone 6を利用して内線電話やテザリングを行っていたが、iPhone 6だけでも十分に業務は行える。モニターやBluetoothと接続すればMS Officeの編集などが、デスクトップPCと変わらない操作性で実現できるのだ。ただしiPhone 6の場合、マウス操作には対応していない。

そうした問題点を解決するデバイスとして、松田氏は「VAIO Phone Biz」を提案した。VAIO Phone BizはOSにWindows 10 Mobileを搭載しており、マウスによる操作やWindowsプラットフォームとの高い親和性を誇る。閉域モバイル網で利用するSIMフリー端末には、このようなWindowsプラットフォームと相性のよい端末に、今後注目が集まっていく可能性があるという。
 

安価で高品質なネットワーク環境への置き換えを

 

松田氏は2000年代から企業ネットワークの脱・シスコ化を推進してきた。その背景には、シスコ製品から国産のネットワーク機器に置き換えを行うことで、コストの大幅削減と、ネットワーク品質の向上が期待できるためだ。こうしたネットワークの再構築によるコスト削減は、今回紹介された閉域モバイル網の導入においても同様の効果が期待できる。SIMフリー端末野蔵かによって、企業が選択する端末の選択肢も広がりつつある。よりセキュアで低コストな企業内ネットワークを構築する選択肢の一つとして、閉域モバイル網+SIMフリー端末の組み合わせは有効な手段と言えるだろう。

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