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ネタと話題 [ Story and Topics ]

プライバシーを守るスピーカー? がじわじわキテルらしい!

プライバシーを守ることに貢献するスピーカーが存在している。しかもそのスピーカーが最近じわじわ売れているという。

[2016.08.30]

“音”を出すことで“音”を消す

 

スピーカーがプライバシーを守る? そう聞いてピンとくるのは、トイレに入ったらシャカシャカ鳴って“あの音”を消してくれる「音姫」のような擬音装置。自分の奏でる音が大きすぎてあんまり意味ない…なんてこともよくあるが、人に不快な音を聞かせない(というか自分が恥ずかしくなくなる)という面ではある程度の効果は期待できる。この記事で取り上げるスピーカーも、目的は違うがやはり“音”を出すことで“音”を聞かれないようにする製品。それがヤマハの「VSP-1」だ。


どこかの国の秘密兵器みたいな名称だが、製品カテゴリーは「スピーチプライバシーシステム」となっている。文字通り、会話の内容から漏れるプライバシーや機密情報を守る目的で開発されたスピーカーだ。「森の音」「川のせせらぎの音」「海辺の音」「都会の雑踏の音」などのマスキング音を発生させることで、VSP-1のそばで話している人の会話の内容を第三者が聞き取りにくくする。人の会話音声から合成した撹乱音が加工されている独自のマスキング音で、高い効果を発揮するという。


本体サイズは幅10×奥行き10×高さ21.4cm、本体重量は1.2kgというコンパクト・軽量設計で、カウンターや机などの足下に手軽に設置できるのが特長だ。

薬局などで注目度アップ

 

このVSP-1、実は、発売されたのは5年前の2011年にさかのぼる。発売後から爆発的に売れ続けているというよりは、地味に支持されてきたという方が正しいようだ。しかし、この春から俄然注目を集めて売れ始めた。
理由は、厚生労働省による平成28年度診療報酬改定の概要の中で、かかりつけ薬局などのプライバシー配慮の要件の見直しが示されたからだ。具体的には、かかりつけ薬局における基準調剤加算の算定要件において、患者との会話のやりとりが他の患者に聞こえないように配慮する必要があると示された。


基準調剤加算は、要件が満たされていれば所定点数が調剤基本料に加算され、得られる診療報酬が高くなる。そこで各薬局などでは基準調剤加算を得るために、プライバシー保護の強化に動き出しているわけだ。こうした中で、カウンターなどにおける患者との会話のやり取りを第三者が聞きとりにくくできるVSP-1に注目が集まっているのだ。

 

ヤマハでは発売当初から病院や薬局における設置例を提示していたが、今回の診療報酬改定、プライバシー対応の促進によって、薬局などにおける需要が一気に高まりそうだ。

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