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豆電球の光があれば、カラー撮影できるってよ

[2016.09.16]

夜でもカラーで見える屋外型のスマートカメラ


スマカメ アウトドア CS-QR300


ネットワークカメラ製品を豊富にラインアップしているプラネックスコミュニケーションズの最新モデルが、夜間にカラー撮影ができる「スマカメ アウトドア CS-QR300」だ。防滴仕様で軒下などの屋外にも設置でき、防犯や監視に威力を発揮する。どのように誕生し、市場に浸透しているのか、ビジネスの可能性について聞いた。

 


3lxの光でカラー映像を撮影


スマカメ アウトドア CS-QR300(以下、CS-QR300)の最大の特長は、100万画素の高解像度CMOSセンサー(SONY IMX225)による夜間でのカラー撮影。例えば、家庭の照明についている小さな豆電球の光でもカラー撮影が可能だ。また、警察庁の公布している「安全・安心まちづくり推進要綱」によれば、夜間に人の行動を視認できるように設置されている防犯灯や街路灯の明るさの基準は、おおむね3lx以上とされている。CS-QR300はこの3lxの明るさで、カラー撮影できるように設計されている。そのため、屋外に設置する場合でも照明などを用意することなく、夜間でもカラーで映像を記録できるのだ。

CS-QR300による昼間撮影(上)と夜間撮影(下)のイメージ。

さらに、家の軒下やマンションの入り口などに設置できるように、IPX3相当の防水性能を備えている。一般的な屋外設置型の防犯カメラと比べるとIPX3というのは低い部類に入るのだが、同社の中林社長は「その分コストが3分の1になっています」と話す。


雨風にさらされる完全な屋外ではなく、強い風雨のときに水滴がかかる程度の場所であれば、CS-QR300の防水性能は、十分に役に立つ。実際に、屋内型の「スマカメ ムーンライト CS-QR200」などと組み合わせて、自宅に複数個のスマカメを配備する例も多いという。その証拠に、複数のスマカメを同時にモニターして録画や再生もできる「スマカメPro」という有料のWindows専用アプリケーションが、堅調に販売を伸ばしている。

 


接続は驚くほど簡単


CS-QR300の利用は、とても簡単かつシンプル。本体に電源と有線LANケーブルを配線したら、レンズの上にあるLEDランプが青色に変わるのを待つだけ。本体の準備が整ったら、次にアプリを接続する。iPhoneならばApp Storeから、AndroidならばGoogle Playからスマカメ用のアプリを探してインストールする。


アプリを起動するとCS-QR300の裏面に貼られているQRコードを読むための画面になる。ここでスマホのカメラからQRコードを読み取ると、自動的に機器が認証される。あとは、初期設定のパスワードを入力すれば、スマホの画面にCS-QR300が撮影している風景が映し出される。その画面はとてもシンプルで、カメラの画像の下に静止画の記録や録画された動画の再生などのアイコンが並ぶ。


本体にMicroSDメモリーカードを装填しておけば、常時録画や動体検知連動録画が可能になる。録画された動画は有料のスマートプレイバックを活用すると、動体検知の発生数をグラフで確認できるようになる。夜間の見守りなどで活用すれば、防犯だけではなく、愛犬や夜間の在宅者の安否の確認などにも役立つ。

 


LANケーブルから給電


CS-QR300は、有線LANと無線LANを装備している。無線LANではWPSに対応しているので、接続はシンプルだ。また、有線LANのオプション機能として、スプリットケーブルを使うと、イーサネットケーブルから本体に電力を供給できる。製品に付属するスプリットケーブルに電源とLANケーブルを取り付けたら、もう一方のコネクターにもLANケーブルを差し込んでそれをCS-QR300に差し込めば、ネットワークと給電が同時に行われるようになる。「正確な測定値ではないですが、約50mまではLANケーブルだけで電力を供給できます」と中林氏は補足する。


LANケーブルによる給電は屋外に設置するときに便利だ。たとえば、平型のLANケーブルを使うと、サッシの隙間などを通して配線できるので、壁に穴をあける必要がない。さらに、LANによる配線なので、一般的な防犯カメラのような専門の事業者による電気配線の工事が不要だ。その結果、電気事業者の申請をしなくてもCS-QR300による監視や防犯などのソリューションを提供できるようになる。


ニュースなどで防犯カメラの映像が、犯罪の証拠や犯人の特定などに役立っている様子を見ると、多くの人たちや企業経営者も、見守りや監視のためにネットワークカメラを配備したいと考えるだろう。しかし、これまでは価格が高く、設置にも専門の事業者による工事が必要だったために導入を見送っていた例も多い。しかし、このCS-QR300ならば手軽に、さらに有料のWindows版のスマカメProを組み合わせれば、複数台のCS-QR300を同時にモニタリングして、本格的な防犯システムを構築できる。

専用アプリ スマカメの画面。CS-QR300を利用した遠隔モニタリングが可能だ。

ちなみに、CS-QR300にはマイクがあり、外部スピーカーを接続する端子も用意されている。そのため、CS-QR300付近の音をリモートで聞きながら、手元のスマホに話した声をスピーカーで鳴らすことができる。「ユーザーの中には、屋外の自然や生物の観察に活用する大学教授もいます」と中林氏は用途の多様性を語る。


赤外線やLED照明などを使わずに、3lxの明かりでカラー映像を記録できるCS-QR300は、ネットワークカメラの新たな用途を開拓しそうだ。

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