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市場調査・分析・予測 [ Market research ]

国内ITビジネスの課題は地方のIT投資活性化

地方の公的機関がIT投資を先導すべき

[2016.08.04]

国内IT市場 地域別前年比成長率予測(2015年~2020年)

出所:IDC Japan

 

地方のIT市場はマイナス2%以下に減速

国内IT市場は大都市圏と地方とで格差が広がっていると指摘されている。IT専門調査会社のIDC Japanが2016年7月27日に発表した「国内IT市場の2016年~2020年の地域別予測」によると、2016年の国内IT市場はハードウェアビジネスの成長が各地で減速し、東京都(前年比成長率2.0%)以外でプラス成長は見込めないと予測している。
また大都市圏(東京都、関東地方、近畿地方、東海地方)以外となる北海道や東北地方、北陸・甲信越地方、中国・四国地方、九州地方の市場においては、成長率がマイナス2%以下と予測されており、大都市圏と地方の格差が広がると見られている。

 

地方におけるIT支出低迷は構造的問題

大都市圏以外の地域でのIT支出の低迷の要因については、円安時でも円高時でも同様に続いているため、IDC Japanでは構造的な問題であると指摘している。
例えば2015年の円安時では、輸出が中心の大企業が多く立地する大都市圏で業績が好調となった企業が多くIT投資も増加した。一方で下請け企業の多い大都市圏以外の地域では、円安による原材料コストの高騰が業績を圧迫し、IT支出を抑制した。
ただし円高になると下請け企業の販売先となる大企業の業績が悪化するため、下請け企業の売上に影響が生じてIT支出が伸び悩むことになる。こうした理由からIDC Japanでは2016年の前年比成長率はマイナス2.9%と予測したという。

 

公共版デジタルトランスフォーメーションが必要

IDC JapanのITスペンディング グループマネージャー 廣瀬弥生氏は「ITベンダーは大企業の多い大都市圏向けには、デジタルトランスフォーメーション戦略を提案・推進し、中小企業の多い大都市圏以外の地域においては地域全体の構造的問題を変革すべく、公的機関に対して公共版デジタルトランスフォーメーションを提案していくべきである」とアドバイスする。(レビューマガジン社 下地孝雄)
 

 

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