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ロボットの出番がやってくる 【IT MARKET WATCH Jul 2016】

[2016.06.28]

Drone


2015年のドローン市場規模は38億円


シード・プランニングは、「産業用無人飛行機・ヘリコプター(ドローン)の市場予測」を発表した。同社は2015年3月にも産業用無人飛行機・ヘリコプター(以下、ドローン)の市場調査を実施しており、本調査は2回目となる。昨年と比較して、国内でドローンの飛行ルートを定めた改正航空法が2015年12月10日に施行され、2016年には国家戦略諮問会議が千葉市を国家戦略特区に指定して、ドローンを使った宅配サービスの実証用実験を行うなど、1年間でドローンを取り巻く環境は大きく変化した。


そうした変化の多いドローン市場について、同社では10万円以上のドローンを「機体ビジネス」、プロペラ、モーターなどの部品を「部品ビジネス」、ドローンを活用した農薬散布などのサービスを「サービスビジネス」と分類し、今回の調査では「機体ビジネス」と「サービスビジネス」を調査の対象とした。それによると、ドローンの機体本体の市場規模とドローンを活用したサービスビジネスの市場規模を合算して算出したドローンの市場規模は2015年に38億円。しかし2020年には16.7倍の634億円市場に成長すると予測している。また、2020年以降はさらなる市場拡大が見込まれており、2024年には2,270億円を超える市場になると見込んでいる。

 

 

100万円未満の普及型ドローンの市場が拡大


ドローン機体本体の市場をみると、高級型(100万円以上の機体)のドローンが2015年に300台であるのと比較して普及型(10万円以上100万円未満の機体)のドローンは1,850台と多い結果だ。2020年には高級型のドローンは1,700台、普及型のドローンは8,500台の市場となる。また2024年を見てみると、高級型が3,600台、普及型は1万8,700台と普及型の市場規模が非常に大きくなることが見て取れる。


ドローンを活用したサービスビジネスの市場を見てみると、2015年時点の市場は農業用のサービスが72.5%と全体の50%以上を占めている。しかし2016年になると農業用のサービスは52.2%に減少し、代わりに整備・点検のサービスが13.8%と増加する。測量サービスも2015年の18.1%から19.8%と微増だ。


サービスビジネスでとくに市場が拡大していくのが整備・点検の分野で、2016年の13.8%の予測から2020年は32.6%に拡大する。しかし2024年になると27.0%と構成比としては縮小となる。これは測量の構成比が2020年の18.3%から2024年には20.7%に増加した点や、その他の構成比が大きくなったことが背景にあげられる。これらの市場予測から同社は、2016年以降も農業用市場は引き続き拡大を続けるが、整備・点検、測量などの市場が大きく伸張すると予測した。

 

 

Tablet


IDC Japanは、「2015年 国内法人向けタブレット市場 OS別シェア」を発表した。それによると、2015年の国内法人向けタブレット市場出荷台数は、前年比0.2%増の241万台と、2014年と比較してほぼフラットな状態となったという。


タブレット市場のOSは、アップルのiOS、グーグルのAndroid、マイクロソフトによるWindowsに大別される。法人向けタブレット市場の中ではiOSのシェアが高く、2015年のOSシェアを見てもそれは同様だ。しかしWindowsなど他OSのシェアが伸びてきており、iOSの法人市場向けシェアは2013年の46.5%から、2015年には39.2%と年々減少の傾向にある。


一方、Windowsのシェアは2013年では18.6%だったが、2015年では25.1%と増加している。法人向けタブレットは企業でメールやスケジュール管理などのツールとして導入されてきたが、Windowsタブレットはこれらに加えてMicrosoft officeなどのアプリケーションで作成されたデータの閲覧や簡単な編集を行える点が評価された。そうしたビジネス利用におけるメリットが出荷の伸びの要因の一つとされている。


Windowsタブレットは、2015年に各社のキーボード脱着可能なデタッチャブルタブレットの製品ラインアップが拡充したことで、企業でタブレットの選択の幅が広がっており、これも市場拡大の背景にある。

 

 

Robot


富士経済は、「製造・非製造業向けロボットの世界市場」について調査し、その結果を取りまとめた。本調査では製造業向けロボット、半導体・電子部品実装向けロボット、非製造業向け(サービス系)ロボットの三つの市場に分けて調査を行っている。そのうち製造業向けロボットは、人件費の高騰や労働力不足などを解消するために、ロボットを活用した自動化需要が高まった。それにより、2015年には7,110億円と市場が拡大した。インダストリー4.0やIoTの取り組みを背景に、ロボットを活用した柔軟な生産システムのニーズが拡大するとみられており、2020年には1兆1,052億円市場に拡大する見込みだ。


非製造業向け(サービス系)ロボット市場の内、注目市場としてあげられたインフラ点検ロボット市場では、道路、橋梁、トンネルなどの社会交通インフラの点検目的で使用されるロボットを対象としている。機械が自動的に点検を行うインフラ点検ロボットの採用は、日本など一部の地域に止まっていたが、世界的にインフラの老朽化が進む中で、人件費の高騰や人手不足などの要因が合わさり、2015年の2億円市場から、2020年には5億円に市場が拡大する予測だ。ロボットを活用したより効率的な点検の需要が拡大していく見込みとなっている。

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