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ビジネスでのIoT利用を加速する 『Interop Tokyo 2016』注目セミナーレポート

今年で23回目を迎えるInterop Tokyoが2016年6月8~10日の3日間、千葉・幕張メッセで開催された。ネットワークを中心としたITのトレンドを紹介する同イベントではグローバルマーケットで活躍するIT企業が最新の技術と製品を展示したほか、IT業界のキーマンたちが世界中から集結して、これからのビジネストレンドを語った。

[2016.06.21]

ビジネスでのIoT利用を加速する ~AWSのクラウド&IoTプラットフォーム~

アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
事業開発本部 本部長
安田俊彦氏

アマゾンのエコシステム「ハイボリューム・ローマージン」

アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社の安田俊彦氏は、アマゾンのビジネスの特徴を「ハイボリューム・ローマージン」と表現する。このキーワードが同社のエコシステムを表現している。
同社には一般消費者向けのEコマースと企業など販売者向けのマーケットプレース、そしてクラウドサービス「AWS」(Amazon Web Services)という3つのビジネスがある。これらには「利益を小さくして安価に提供することで利用者を膨大にする」という仕組みの共通点があるという。
安田氏は「AWSを含めてアマゾンのサービスは規模拡大と革新を継続している。新しいサービスを提供する際には大きな資本投資をする。その後、技術投資と効率改善を繰り返すことでコストが低下する。その際にサービス提供価格を値下げしてより多くのユーザーを獲得し、そこで得られた利益をさらに資本投資するというサイクルを繰り返している。実際に過去10年間で51回の値下げを実施した」と説明する。

音声認識と人口知能スピーカー

エコシステムの循環と共に技術革新も継続させているという。アマゾンにおける技術革新で最近注目されているのが音声認識サービス「Alexa」(アレクサ)を採用した人工知能スピーカー「Echo」(エコー)だろう。
Echoは音声で操作するインターフェースを採用している。安田氏は「これからのインターフェースはタッチではなく音声が主流になる」と強調する。
アマゾンではアレクサに「SKILLS」と呼ばれるアプリや連携サービスの拡大を進めている。例えばハイヤー配車サービスの「Uber」や宅配ピザ「ドミノピザ」などと連携しており、今年6月時点で1,000以上のアプリ・連携サービスがある。

ワンタッチで買い物「ダッシュボタン」

「ダッシュボタン」もユニークなサービスだ。これは小さなデバイスのボタンを押すと、PCやスマホを使わなくてもワンタッチでアマゾンのEコマースを通じて特定の商品が購入できるというもの。
例えば洗濯洗剤メーカーのボタンを洗濯機に貼り付けておき、洗濯洗剤の残量が少なくなったときにボタンを押すだけで購入できる。現在100ブランド以上のボタンを提供している。

ダッシュボタンではボタン型のデバイスを採用しているが、この仕組みをプリンターやウォーターサーバーと連携させれば、トナーやインク、水の残量が少なくなると自動的にアマゾンのEコマースに発注されて商品が届くサービスが実現できる。
そこでアマゾンはさまざまなデバイスに注文機能を組み込み消耗品が自動的に注文・配達される「Amazon Dash Replenishment Service」というサービスを今年から提供している。

将来はAWSの自動販売機化!?

安田氏は「これらの革新的なサービスは膨大なコンピューティング処理を伴うが、AWSを利用することで堅牢性と信頼性を低コストで実現している」と胸を張る。
そして「AWSでは当初24のサービスを提供していたが、2015年には722ものサービスを提供している。ユーザーが必要とするアプリを、サービスを組み合わせることで短期間に容易に実現するため」と理由と目的を説明する。
 

アマゾンの狙いは今後世界中で本格的に普及が広がるIoT需要の取り込みだろう。安田氏は「IoT分野においてもAWSのサービス群を組み合わせてスピーディーにIoTプラットフォームが構築でき、IoTアプリを作ることができる。国内でもすでに多くの事例がある」とアピールした。
近い将来、先ほど紹介した人工知能スピーカー「Echo」(エコー)がユーザーインターフェースとなり、エンドユーザーはAI(人工知能)を介してAWS上のあらゆるサービスがユーザーの用途やニーズ、そして状況に最適化され、随時即座に提供される日が来るだろう。アマゾンはITのサービス化の究極の姿として、AWSを「自動販売機」と化するのだろうか。

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