menu
イベント [ Event ]

SDN/NFV世界の潮流 『Interop Tokyo 2016』注目セミナーレポート

今年で23回目を迎えるInterop Tokyoが2016年6月8~10日の3日間、千葉・幕張メッセで開催された。ネットワークを中心としたITのトレンドを紹介する同イベントではグローバルマーケットで活躍するIT企業が最新の技術と製品を展示したほか、IT業界のキーマンたちが世界中から集結して、これからのビジネストレンドを語った。

[2016.06.20]

SDN/NFV世界の潮流 ~キャズムを超えて~

インテル コーポレーション
ネットワーク・プラットフォーム・グループ
ソフトウェア・デファインド・ネットワーキング事業部 事業部長
ジョン・ヒーリー氏

SDN/NFVは普及期に入った

SDN/NFVのトレンドについて語ったインテルのジョン・ヒーリー氏は過去26年間、インテルでネットワークの管理、実装から伝送の設計まで幅広い経験を持つ組み込みシステムのエンジニアだ。現在インテルのSDN事業部でSDN/NFVの戦略を立案し実行する責任を負っている。
そのヒーリー氏が強調するのが、SDNやNFVは先駆的なユーザーによる初期市場の形成が終わり、一般的なユーザーへの普及が広がりメインストリーム市場が形成されつつあると
ヒーリー氏は「調査対象の40%の通信事業者が今年(2016年)の年末までに少なくとも20%の重点的機能を仮想化したいと考えているという結果が得られている。別の調査では通信事業者によるPCサーバー購入理由において、調査対象の47%がSDN/NFVの導入を挙げている」と直近の調査結果を示し、SDN/NFVが本格的な普及期に入ったと主張する。
日本ではNTTドコモが導入計画を発表したほか、NECがJR東日本に山手線エリア内全36駅の各駅にSDNを活用した「駅構内共通ネットワークを納入するなどのニュースが聞こえている。

企業ネットワークの課題を解決するために

インテルがSDN/NFVを推進する理由の一つとして、企業ネットワークにおける課題の解決を挙げている。ヒーリー氏は企業ネットワークの課題に「データ・トラフィックの増加」「顧客データの保護」「ビジネスの俊敏性」の3を挙げる。
その解決策として、まずインテルネットワークビルダーズ加盟各社のソリューションでSDNデータセンターを強化していること。ムーアの法則をネットワークにも適用してスロープットの向上を継続させること。
さらにインテルアーキテクチャーに基づく業界標準サーバーと、オープンソースおよびオープン規格に基づくソフトウェア仕様を組み合わせて、オープンソースコミュニティのNFV向けプラットフォーム「Open Platform for NFV」(OPNFV)に基づく「インテル オープン・ネットワーク・プラットフォーム」によってSDN/NFVの共通基盤を確立して、SDN/FNVの成熟化を加速させることを挙げた。

DN/NFVへの積極的な投資を続ける狙い

ヒーリー氏はインテルが今後も積極的にSDN/NFVへの投資を続けると明言する。その対象は「オープンソース化や標準化の推進」「オープンプラットフォームのリファレンスデザインの提供」「パートナーシップによるエコシステムの構築」「ユーザートライアルと導入支援」の4分野だ。
そして今後のSDN/NFVの普及に向けて5つの段階で取り組みを進める計画だ。なお現在はフェーズ2の状況にあると指摘する。

SDN/NFVの成熟化にはプロセッサーによる性能向上とネットワークシステムの統合自動運用(オーケストレーション)、セキュリティが欠かせない。
次世代のインテルXeonプロセッサーでは1CPUあたり最大22コアへの拡大をはじめ、ワークロードによっては前世代比44%の性能向上などによって仮想化機能が向上する。
オーケストレーションにおいては「インテルリソースディレクターテクノロジー」が活用できる。セキュリティにおいては1コアあたりの暗号化性能が70%向上するなど、マルウェア防止と鍵の生成の強化を図ることができるとアピールした。
インテルはPC向け半導体のビジネスから脱却して、新たな屋台骨が欲しいのが実情だ。これから参入しても勝算が見込め、なおかつ長期にわたって市場が継続できる分野として、セキュリティとネットワークに照準を合わせているのだろう。
すでに数々の技術や規格が存在する2つの分野において、インテルはSDN/NFVをキーワードに自身のシナリオと技術、プラットフォーム、そして製品に既存市場を塗り替える意欲が垣間見れた。
 

キーワードから記事を探す