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市民生活をサポートする「かわさきアプリ」がスタート 〜子育て支援をメインに、防災、ごみ分別アプリも統合〜

[2016.05.25]

神奈川県川崎市は4月1日、スマートフォンで市民生活をサポートする「かわさきアプリ」をスタートした。川崎市は、2014年2月に富士通とオープンデータの活用で包括協定を締結。2015年1月に行政のオープンデータとユーザーの位置情報を活用した子育て支援アプリの実証実験を行った。その後、利用者の約8割が継続利用を希望したことから、子育て情報のアプリを市内全域に展開し、防災情報のアプリなども提供することにした。スタートから1カ月。活用状況や今後の展望などを聞いた。

 

スマートフォンの機能などを活用する
生活サポート統合アプリの提供を開始


かわさきアプリには、ポータルであるかわさきアプリの他に子育て支援の「かわさき子育てアプリ」、防災情報を提供する「かわさき防災アプリ」、ごみの収集日などがわかる「川崎市ごみ分別アプリ」、Wi-Fiスポットの検索などが行える「Wi-Fi接続アプリ」の四つの個別アプリメニューがある。全国の自治体でもこうしたサービスを個別のアプリで提供している例は多く見かけるが、かわさきアプリの中に統合した形で提供されるのは全国初の試みだという。


開発の背景には、スマートフォンの急激な普及があった。市は、スマートフォンの特性や機能を利用して、情報が欲しい市民に的確に届ける仕組みを検討。2015年1月から、オープンデータの活用も含めた子育て支援アプリの実証実験が行われた。川崎市 総務局 情報管理部 ICT推進課 課長の新井信宏氏は次のように語る。


「現在、情報が溢れかえっていて、必要な情報をどこで手に入れたらいいかわからない状況です。ホームページに掲載されている情報も探しにくい場合が少なくありません。そこで、スマートフォン特有の位置情報を連携させて、子どもの年齢に合った情報を絞り込んでくれるような仕組みを盛り込んだシステムを構築することにしました」


システム構築の根本は、スマートフォンの位置情報との連動・連携・共有だという。こうした基盤を構築しておけば、新しいアプリを作ろうとするときに共有できるものは即座に取り込める。コストの削減も可能で開発期間も短縮できるだろうと考えたという。

アプリの操作方法を伝えるため
YouTubeに説明動画をアップ


かわさきアプリの構成は次のようになっている。


• かわさきアプリ(ポータル) 【iPhoneはこちら】 【Androidはこちら


川崎市のさまざまな情報のポータルであり、各アプリの起動やWebサイトへのリンクを集約。利用者に対して各種のお知らせ情報を掲載している。


• 子育てアプリ 【iPhoneはこちら】 【Androidはこちら


ユーザーが子どもの誕生年月や利用地点の郵便番号、利用者の年齢や性別を登録すると、子育て関連のイベント、公園などのおでかけスポット、医療機関などが閲覧できる。登録した子どもの年齢や地域に応じた情報を絞り込んで表示する。検診情報や、おむつ替え、授乳スペースがある施設を検索したり、誘導したりしてくれる。


• 防災アプリ 【iPhoneはこちら】 【Androidはこちら


災害時の緊急避難情報や避難指示を表示(緊急時はプッシュ通知)。ユーザーが位置情報(GPS)を利用できるようにすると最寄りに開設された避難場所への誘導ができる。


震度情報、気象情報の表示。
津波、洪水、土砂災害などのハザードマップを搭載。


• ごみ分別アプリ 【iPhoneはこちら】 【Androidはこちら


ごみの分別方法1万品目以上を掲載。
その日の収集品目や天気が一目でわかる。


• Wi-Fi接続アプリ 【iPhoneはこちら】 【Androidはこちら


かわさきアプリは、NTTブロードバンド・プラットフォーム社が提供するWi-Fiスポットの検索や接続ができるアプリも利用可能。公共施設400カ所、民間施設1,000カ所を一体的に利用できる。川崎市の観光情報も紹介する。


 「かわさきアプリは、知っていただかないと意味がありません。告知、PRは重要視しました。市の広報誌、ホームページなどのほか、イベント参加者にチラシを配ったりするような地道な広報の仕方も考えました」と新井氏。


YouTube上にも「かわさき子育てアプリの操作方法」についての説明動画がアップされている。イベント情報やお出かけスポット、近くの医療機関の絞り込み方法などが表示されており、とてもわかりやすい仕上がりになっている。


1カ月でダウンロード数1万5,000件超
当初の予定を上回るスタートを切った


川崎市側としては、これらの膨大な種類や数にわたる情報をどのような方法で発信しているのだろうか。
「庁内のシステムとして、Web上で各部署の情報の登録権限と入力フォームを用意しており、そこで入力し登録してもらいます。内容に間違いがないか上位者が確認し、許可を得た情報が公開されるようになっています。行政の情報だけでなく、子育てに関するイベントや団体(個人)、施設など民間の情報も発信するようにしています」と新井氏。ユーザーがアプリを利用するときに、年齢や地域を入力することになっているため、それに合致する情報が絞り込まれ、表示されるようになっている。


情報はそのままにしておくと流れていってしまうため、リマインドの機能もついているという。行こうと思っている場所の情報、気になる情報をストックできる。これなら思い出せるため便利な機能と言える。何といっても、位置情報との連携というスマートフォンの特性を最大限に生かした情報の発信の仕組みがこのアプリの鍵と言うべきだ。行ったこともないイベント会場への道案内もしてくれるのだから、至れり尽くせりのアプリだ。


スタートから1カ月が経過した。利用状況はどうなっているのだろうか。


「子育て支援からスタートしたアプリのため、利用者のほとんどが子育てをしている人だろうと予測していました。当初は、半年で1万件の利用者がいればいいなと考えていました。しかし、4月の1カ月間でアクセス数は16万1,150件、ダウンロード数は1万5,127件にも上りました。1カ月で当初の目標を超えました。かなりいい状況ではないかと考えています。もちろん、これで終わりとは考えていません。さまざまな情報が欲しいという声もあるため、いろんな分野の拡張もしていきたいなと考えています」(新井氏)

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