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Continuum(コンティニュアム) 【SIMフリーとMVNOは法人とIoTが好き】

[2016.04.26]

働き方を変える“Continuum”

 

 Windows 10 Mobileには大きな目玉となる機能が搭載されている。それがスマートフォン向けの「Continuum(コンティニュアム)」だ。これは、Windows 10 Mobileを採用したスマートフォンとモニターを接続することで、スマートフォンの画面をモニターに投映させられる機能だ。極端に言えば、Continuumを活用すればスマートフォンが従来のPCの代わりになる。ただし、このContinuumは処理にある程度の負荷がかかるため、現状ではCPU性能の高い一部のWindows 10 Mobileスマートフォンでしか利用できない。

 

 Continuumを利用できるSIMフリースマートフォンは「働き方を変えられる」と考えているのがVAIOだ。同社は今年の4月下旬からWindows 10 Mobileを搭載したビジネス向けのSIMフリースマートフォン「VAIO Phone Biz」を提供している。CPUはQualcomm Snapdragon 617 オクタコアプロセッサー、メモリーは3GBで、Continuumを利用できるスペックを備えている。VAIO 事業企画室 兼マーケティング担当 執行役員 事業企画室長の堀 泰士氏は「スマートフォンがPCのように使用できれば、仕事の可能性が広がります」と語る。

VAIO 事業企画室 兼マーケティング担当 執行役員 事業企画室長の堀 泰士氏(左)と同社 商品企画部 商品企画担当の岩井 剛氏(右)。

 

 例えばContinuumを利用すれば、オフィスではモニターに接続して大画面でOffice作業を行い、社外ではスマートフォンでOffice作業の続きやメールの確認などが可能になる。オフィスではPC、社外ではスマートフォンといった使い分けをしなくてすむようになるのだ。「Continuumはビジネスを快適にする可能性を秘めています。VAIO Phone Bizのリリース発表後、さまざまな企業から問い合わせを受けています」とVAIO 商品企画部 商品企画担当の岩井 剛氏は手応えを感じている。


 Continuum対応が大きな武器となるVAIO Phone Bizだが、そのほかの点でもビジネス向けを意識して開発されている。例えば通信の面では国内で利用されている主な周波数帯(バンド1、3、8、11、19、21)に対応。「NTTドコモの相互接続性試験にパスしているなどビジネスでも安心して利用できる通信性能をぜひ検証していただきたいですね」とVAIO 岩井氏は自信を見せる。また、アルミニウムの本体は堅牢性や重厚な質感を備えている。ビジネス用途ではこうした要素を求めるユーザーは少なくないだろう。


SIMフリー端末の関連商機が広がる

 

 Windows 10 Mobile搭載でビジネス向けに特化したVAIO Phone BizのようなSIMフリースマートフォンは、端末だけの提案に留まらない商機が期待できる。例えば、「WindowsとContinuum対応の利点を生かしてOffice 365を組み合わせた付加価値提案が行えます」とVAIOの堀氏は示唆する。Officeの利用が業務の中心となるユーザーに対してピンポイントの提案も効果的だ。

 

モニターに接続したディスプレイアダプター経由でContinuumを起動させたVAIO Phone Bizの画面を投映している。キーボードはVAIO Phone BizとBluetoothで接続、マウスはディスプレイアダプターとワイヤレスで接続している。
モニターに画面を投映している最中は、スマートフォン側はタッチパッドとして機能したり、電話したりもできる。

 

 こうしたソリューション提案はWindows 10 Mobile搭載SIMフリースマートフォンだけに限らない。Android搭載SIMフリースマートフォンも同様にソリューションとのセット提案がキモになる。特にAndroid端末は特定業務で利用されるケースが少なくないため、各業務に合ったアプリケーションの選択・開発が必須だ。そうした観点では、ソリューションだけでなく端末についても顧客の要望に合わせた製品を用意できるかどうかが重要になる。

ジェネシスホールディングス 執行役員 ICTプロダクト部 部長の葉山太輔氏。

 

 例えばgeaneeブランドでAndroid端末とWindows 10 Mobile端末を提供するジェネシスホールディングスは1,000台からのカスタマイズ、オリジナル製品製造の受託が強みだ。「お客さまの要望に合わせた端末を提供します」と同社 執行役員 ICTプロダクト部 部長の葉山太輔氏は話す。葉山氏は以前、大手流通のイオンに所属し、イオンの格安スマホを仕掛けた経歴を持つ。これからはジェネシスホールディングスのようなメーカーとの協業で、個々の案件に端末レベルで柔軟に対応していくことも求められていくだろう。

 

ネットギアジャパン コンシューマ製品 セールスマネージャーの大仁田良平氏。

 

 提案の幅という側面では、スマートフォンだけでなくSIMフリーのモバイルルーターにも着目したい。現状、モバイルルーターを利用しているビジネスパーソンは少なくない。モバイルPCやタブレットなどの複数台持ちで仕事を行っているユーザーにおいてはモバイルルーターは必須だ。そうした中でSIMの選択肢の幅を広げるSIMフリールーターは、多くのビジネスチャンスが期待できる。


 例えばネットギアジャパンは、世界93カ国で利用できるグローバル対応のSIMフリーモバイルルーター「AirCard AC785」を提供している。グローバル規模でビジネスを行うユーザーに人気だ。こうした特徴的な製品を提案できることは「競合との差異化につながり、単純な価格競争に陥ることを避けられます」と同社 コンシューマ製品 セールスマネージャーの大仁田良平氏はアピールする。

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