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内線ソリューションがキーワード 【SIMフリーとMVNOは法人とIoTが好き】

[2016.04.26]

内線ソリューションと一緒に提案


 看護師による電子カルテの確認や患者に注射を行う前のバーコード認証が、現在はSIMフリースマートフォンを利用して行われている。この事例を紹介してくれた富士通では、法人専用のSIMフリースマートフォンを2014年10月に発表し、国内メーカーとしていちはやく市場に投入した。

ヘルスケアソリューションとしてARROWS M305/KA4が病院で活用されている。
写真は電子カルテの内容の参照画面(左)、バイタルの入力画面(中央)、注射の認証画面(右)。

 

ARROWS M305/KA4

 

 富士通が提供しているのはAndroidを搭載したSIMフリースマートフォン 「ARROWS M305/KA4」。防水、防塵、耐落下、耐薬品性能など法人利用に耐える堅牢性を保持しているのが特長だ。2,500mAhのバッテリーは交換も可能 で、長時間の使用でも問題ない。指紋認証とデータの暗号化による高いセキュリティ性も誇っている。


  法人向けとしてさらにアピールするのはカメラやNFC機能などを非搭載にできるカスタマイズ性だ。「ニーズに合わせてさまざまなカスタマイズが可能です。 また、端末でログを取得しているため、不具合時にはそのログの解析で対応できます。端末は長期供給を実現しているので安心して利用していただけます」と富 士通コネクテッドテクノロジーズ 開発本部 イノベーション事業部 事業部長の本田 亮氏は説明する。

富士通コネクテッドテクノロジーズ 開発本部 イノベーション事業部 事業部長 本田 亮氏(右)と同社 マーケティング・営業本部 マーケティング統括部 第二商品企画部 マネージャー 影長宜賢氏(左)

 

 ARROWS M305/KA4のこれまでの導入ケースで1/3を占めているのが内線用途だ。オフィスに加えて病院や工場などで内線として利用されているという。「シスコシステムズや自社の内線ソリューションと組み合わせた提案を行っています」(富士通コネクテッドテクノロジーズ マーケティング・営業本部 マーケティング統括部 第二商品企画部 マネージャー 影長宜賢氏)


 特定の業務用途としては、病院、店舗、運輸などで利用されている。病院の事例は前述したとおり。看護師が作業内容を画面でチェックしたり、電子カルテを確認したりする用途に使われる。データはアプリケーションを通じて、病院内の電子カルテサーバーに反映。基本的には病院の各病棟に数台ずつ配備されており、数十台から百台単位で導入されている。運輸などでは、トラックやバスなどの運行管理に利用されているという。


 法人向けのSIMフリースマートフォンにおいて多くの事例やノウハウを蓄積している富士通だが、SIMフリー端末やMVNO SIMについて、「コスト削減を実施したいユーザーにとって魅力的です。端末市場もこれから伸びるでしょう」と本田氏は話す。

 

 

仲居の作業確認用端末として採用

 Android SIMフリースマートフォンの仲居などによる利用例を紹介するのは、FREETELブランドでSIMフリー端末やSIMを提供するプラスワン・マーケティ ングの取締役 営業本部 本部長 榎本一郎氏だ。「仲居さんが作業の確認などに利用しています。Android端末はコスト面での優位性もありWi-Fi端末として使用されるケースもあり ますが、SIMを利用すればWi-Fi設備がなくても通信できる点は大きな訴求ポイントですね」

二つ折りSIMフリースマートフォン「MUSASHI」を持つプラスワン・マーケティング 取締役 営業本部 本部長の榎本一郎氏

 

 その言葉通り、Wi-Fiタブレットから同社製のSIMフリースマートフォンに移行するケースが増えているという。同社では6インチWQHDディスプレイの 「KIWAMI」なども用意している。「大手キャリアがリーチできていない中小規模のユーザーによる導入が多いですね。そうしたユーザーのIT関連の相談 役は地場のSIerなどになるため、SIerとともに国産、小ロット対応といった当社の強みを生かして商談を進めていきます」(榎本氏)

 

 同じくSIMフリー端末を提供しているジェネシスホールディングスでは、飲食店などで来店者の受付用途として同社のAndroid SIMフリースマートフォンが利用されているという。従来から利用されている専用端末からの置き換えで導入されるケースが多いようだ。


 内線用途といった汎用的な使い方だけでなく、特定業務での専用端末としての提案にも優れたAndroid SIMフリースマートフォンは、これからもその低価格性とともにさまざまな提案が可能である。

一気通貫でシステムを組める


 Windows 10 Mobileを搭載した端末の登場によって、SIMフリースマートフォンのラインアップに欠けていたピースがようやく揃った。プラスワン・マーケティング 取締役 営業本部 本部長の榎本一郎氏は「SIMフリースマートフォンを導入する際にどのOSを選択すればよいか悩む法人ユーザーは多いですね。既存システムとの連携性が高いWindows 10 Mobile搭載端末は、そうしたユーザーの悩みを解消するでしょう」と期待する。


 Windows 10 MobileはスマートフォンのためにデザインされたOSだ。タイル上のモダンUIが採用されており、Windowsを搭載したPCやタブレットとの一貫した操作性を実現している。Microsoft アカウントなどとの連携によって、一つのアカウントを使ってPCやタブレットの設定・ファイルの同期が行えたり、企業のActive Directoryや業務システム、クラウドサービスへのシームレスなサインオンも実現する。認証基盤や端末管理システム、セキュリティ対策を統合的に提供するマイクロソフトのEnterprise Mobility SuiteなどのEMM(エンタープライズモバイル管理)ツールを利用すれば、企業ポリシーに則った端末管理、アプリケーションの利用、データ保護なども可能になる。「一気通貫でシステムを組めるようになります」(プラスワン・マーケティング 榎本氏)


 国内では昨年後半からWindows 10 Mobileを搭載したSIMフリースマートフォンが登場してきた。プラスワン・マーケティングが提供するFREETELブランドの「KATANA」シリーズや、ジェネシスホールディングスがgeaneeブランドで提供する「WPJ40-10」などがそうだ。これらはいずれも低価格のエントリーモデルとなるが、プラスワン・マーケティングの榎本氏は「まずは、Windows 10 Mobileを採用したSIMフリースマートフォンで何ができるかを知ってもらうために、いち早く製品を投入しました」と話す。SIerなどの関心も高いという。

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